【鉄旅タレント木村裕子の日本全国おもしろ鉄道】「宇宙気分乗り鉄」駅名では〝たいよう〟〝かせい〟列車では〝彗星〟〝金星〟〝かいおう〟

2020年07月21日 16時00分

SL銀河は地上を走る宇宙船かも!?

 今月2日の未明、関東上空で目撃された火球の一部が、千葉県習志野市で発見され、「習志野隕石」と命名されました! 私もこの日、都内の自宅で雷のような音を聞いていたので、翌日のニュースを見てビックリしました。

 隕石があった宇宙ははるか彼方にあり、いまは宇宙旅行なんて「夢のまた夢」と思いますが、実は身近な鉄道に乗って宇宙めぐりをすることができるんです! というのも日本には、星など宇宙にまつわるものの名前が付いた駅名が結構あるので、今回は「宇宙気分乗り鉄」をご紹介します。

 まずは太陽へ行きます! 茨城県の鹿島臨海鉄道には同じ読みの「大洋駅」があるんです。大きくてギラギラした駅かと思いきや、駅周辺は田んぼが多く、メロン狩りにイチゴ狩り、サツマイモ掘り体験ができますよ。地上にある太陽は、のんびりした無人駅です。

 次は彗星と金星と海王星に行ってみます! この3つの星は、列車の名前になっています。彗星は2005年まで京都と南宮崎を結んでいた、JRのブルートレイン型の寝台列車です。金星は電車型の寝台列車で、1982年まで名古屋―博多間を走っていました。

 海王星は、現在も直方から博多を走っているJR九州の特急列車「かいおう」があります。でもこの名が付いた由来は星ではなく、沿線出身の元大関・魁皇(現・浅香山親方)から命名されました。

 実はJRの列車名で人名から取ったものはあまり多くありません。すでに亡くなっている歴史上の人物から取ったものはありますが、ご存命の人から付いた列車名は、後にも先にも「かいおう」だけ。自分の名前が列車名の由来になるって、うらやましすぎですね。

 最後は火星。こちらは山梨県の富士山の近くを走る富士急行に、漢字違いで「禾生」駅があります。これで「かせい」と読むんです。由来はその昔、稲という意味の“禾”が数多く“生”えていたことから駅名になりました。特急列車は通過する小さな駅で、民家のような駅舎がポツンと立ちますが、近くには山梨リニア実験センターがあり、鉄道の最先端技術に一番近い駅だと思います。

 もう一つ、同じ読みが隠れている駅に、東京の西武新宿線に「都立家政駅」があります。

 ここで木村ポイント! 宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」をテーマにした観光列車「SL銀河」が、岩手県の釜石線で走っています。車内には月と星にまつわる展示やプラネタリウムもあって、宇宙を走っている気分に浸れます。それでは地球にいながら宇宙の旅へ、出発進行~!

☆きむら・ゆうこ=1982年8月17日生まれ。愛知県出身。鉄道をこよなく愛する鉄旅タレント。2015年にはJR、私鉄、地下鉄、ケーブルカー、モノレールなど、日本全国にある鉄道を全線乗車する「日本国内鉄道全線完乗」を達成。乗車した走行距離は約2万8000キロメートル。