【週刊Mリーグ】女性人気も上昇! この熱狂をさらに外へ ミスターMリーグ多井隆晴が2019シーズンを振り返る③

2020年08月01日 12時00分

多井は自信に満ちあふれていた(撮影場所=東京・渋谷の麻雀オクタゴン)

【特別企画・トップMリーガーインタビュー】麻雀人気をけん引する渋谷ABEMAS・多井隆晴の本音は――。プロ麻雀リーグ「Mリーグ」を追いかける当欄は今月から特別企画として、トップ選手のインタビューをお届け中。“ミスターMリーグ”が、昨今の熱狂を分析しつつ、自らの使命を語る。

 ――先日閉幕した2019シーズンのスローガンは「この熱狂を外へ」と、Mリーグのより一層の広がりを追求するものでした。手応えは感じていますか

 多井 ボチボチですね。まだスタート地点に立ったくらいなんですけど。ファイナル最終日にツイッターのトレンドが日本1位になったり、世界4位になったり。そういうのを聞いていると“始まったな”という感じですね。いま世界が元気なくて、こういう時ってダメになっちゃう物もあれば、何か生まれる物もあると思っていて。自宅待機の時に「早く麻雀やってほしいな」とか、麻雀の動画を流すと過去最高の数字になったりしたんで。ピンチはチャンスじゃないですけど、こういう時に我々、麻雀業界の人間は麻雀を通して社会貢献じゃないですけど、世間を喜ばすというか。それがエンターテインメントの基本ですから。不況な時だったり苦しい時ほど笑いを届ける、感動を届ける。公人とまではいかないですけど、世間に顔を出して人気で稼げている人の宿命というか義務なんで。そういう意味では昨日(取材はファイナル最終日翌日)負けちゃったんですけど、いい物を届けられたというか。エゴサーチしたら僕の名前がかなり多くて、感動したと。

 ――エゴサーチするんですか

 多井 5分単位でしますよ(笑い)。アンチの声もけっこう聞くようにしてるんで。(ファイナル最終日当日は)リプライだけでも1000超えてて。エゴサーチしたら多井隆晴という声が数千あったんで。そういう意味では外に出ているというか、始まったなと。ボクだけが人気者になって、それこそ囲碁や将棋、サッカーや野球の方に追いつけ追い越せとボクだけがなってもしょうがないので、もっともっと稼ぐプロ、人気があるプロ、仕事があるプロをつくっていかないと。ボクだけが幸せになっても仕方がないので。それこそボクくらいの人間が10人くらいになれば、その時のナンバーワンは他の業界の人に負けないほど知名度が上がる。全体のレベルが上がれば上がるほどいいと思っている。ボクにもチャンスだと思っているんで、上から目線で申し訳ないですけど、もう少し引っ張っていって、もっと人気者をつくりたいなと。うちの白鳥(翔)とか、もっともっと有名にしてやっていきたいですね。

 ――Mリーグが始まって、かなりの数の女性ファンが増えました

 多井 特に麻雀のような“おじさん文化”を世に広めていこうという時に、女性がキーワード、キーポイントって思っていて。世の中の流行ってだいたい女性がつくるじゃないですか。ボクは善かれあしかれ注目を浴びて、女性に対してとにかく行動していって、女性の目をこっちに向けさせたいんですよ。今日も麻雀教室をやるんですけど、だいたい3割ぐらいは女性なんですね。今まで麻雀プロのファンは95%以上男、そんな世界だったんですけど、やっと3割に持ってきましたよ。バレンタイン(チョコも)260個もらって。段ボールで届くなんてなかったと思うんで、変わってきてるなと思いますね。ファッションもそう、ユーチューブもそう。麻雀以外のところで女性の目につくというか、何か意識していましたね。

 ――時折Mリーグスタジオでお見掛けしたのですが、私服はいつも高級ブランドでした。そういう面でも女性層を意識しているのですか

 多井 全身ハイブランドです(笑い)。トップって2番手以下には分からない苦悩があるんで。僕もハイブランドがそれほど好きではないんですよ、正直。ワンポイントだけハイブランドにすることがオシャレだと思っているんですけど、全身するより。だけどそれも悪乗りじゃないですけど、善かれあしかれ目立っちゃおうと。

 ――多井選手の私服を見たファンは「トップの麻雀プロは稼いでいるんだな」となりそうですね

 多井 そういうことになるんですよ。ボクは小学生、中学生、高校生という一番の伸び盛り、才能が伸びる多感な時期に、麻雀に目を向けさせるために分かりやすいのはトップ選手の稼ぎだったり、モテるだったり。いま子供がなりたい職業はユーチューバーですよ。トップユーチューバーの稼ぎは年間数億だし、モテますから、彼らは。男性女性問わずある程度の稼ぎと、人気・知名度というのは指標になると思うんで。ボクはもう嫌われるとかウザがられるとか分かった上で、そういうことをやってあげようかなと。そうやっていればこれから本当にオシャレな人が出てきたり、本当の意味で人気者が出てきたり、本当に稼げる人が出てくるんじゃないかなと。 (来週に続く)

 


【Mリーグでの名局回顧】2019シーズンのファイナルシリーズで見せた会心の倍満(6月15日1回戦南4局0本場)。

 

 

 

 

 

 

4着目で迎えたオーラス、難解なチャンス手をしっかり仕上げた上に…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一発ツモ!!「スーパースターならではの結末となりました(笑い)」と本人も自画自賛するアガリで、一気に2着まで浮上した

 

☆おおい・たかはる 1972年3月17日、東京都生まれ。血液型=B。麻雀プロ団体・RMU代表。「最速最強」をキャッチフレーズに掲げる。Mリーグでは渋谷ABEMASにドラフト1巡目で指名され、2018シーズンでは個人スコア1位でMVPを獲得。4着回避率も3位で、シーズン終盤では4連勝を含む11連続連対を果たした。2019シーズンも2年連続ファイナル進出に貢献。最新著書は「必勝!麻雀実戦対局問題集」。