【山口敏太郎オカルト評論家のUMA図鑑344】絶滅したはずが生きていた!「ザンジバルのヒョウ」

2020年01月10日 12時00分

 既に絶滅してしまったとされる生物が実は生きていた…そんなケースも未確認生物のカテゴリーに入る。

 当連載でも我が国の「ニホンオオカミ」やオーストラリアの「タスマニアタイガー(フクロオオカミ)」、南米に生息していたとされる「アンデスオオカミ」などを未確認生物の一例として紹介している。

 いずれも物証とされるものが残っていたり、近年でも目撃証言があったりするが、実在が確認されたわけではないため、〝未確認〟生物の範ちゅうになるわけだ。

 アフリカはタンザニアのザンジバル諸島にすんでいたとされる「ザンジバルのヒョウ」もそんな絶滅したとみられていた未確認生物の一つだ。

 ザンジバルのヒョウはザンジバル諸島のうちウングジャ島に生息していたとされている。この島で最大の肉食動物であり、食物連鎖の頂点にいた存在だった。

 ヒョウはアフリカ大陸にも生息しているが、さすがにヒョウが海を渡ることはできないので、ザンジバル諸島が氷河期の終わりごろに起きた海面上昇でアフリカ本土から離れた後に、独自に進化していったものとみられている。特徴としては、アフリカ大陸に生息する種よりも小型であり、ヒョウの特徴であるまだら模様の斑点が細かくなっているという違いが挙げられる。

 ザンジバルのヒョウの行動や生態については全く分かっていない。というのも、島で最大の肉食動物だったために、地元の人々の脅威の対象となっていたからだ。人々は昔から「魔女によって飼われており、人々に悪さをなす存在」であると考えており、忌み嫌っていた。

 そして20世紀になると島の人口が増加し、農業が盛んになって、ヒョウの生息域に人間が立ち入ることが多くなった。そのため害獣とみなされて駆除対象になってしまったうえに、1964年に起きたザンジバル革命で〝旧因習〟の追放運動が発生。魔女や魔法使いなどの迷信を駆逐する運動の中で、〝使い魔〟とみなされたザンジバルのヒョウも狩猟の対象となってしまい、数を劇的に減らす結果となってしまったようだ。

 ザンジバルのヒョウの存在が確認されたのは実に1990年代半ばになってから。保護プロジェクトも発足していたが、既に多くのヒョウが狩られてかなり個体数を減らしてしまった後のことであったため、野生動物の研究家たちもかつての生息域で発見することはできなかった。

 しかし、地元の人々による目撃証言などは継続して報告されていたため、野生でもまだ生き残っているのではないか、と考えられていた。それでも、新たな個体が発見されなかったことで、絶滅したものと考えられていた。

 そんな中の2018年、有名な動物ドキュメンタリーの「アニマルプラネット」がザンジバルのヒョウらしき姿を撮影することに成功。今もジャングルの奥に生息している可能性が高くなったのである。現在、ザンジバルのヒョウは研究者らによって生態調査が行われている。いずれ生きている個体が我々の前に姿を現す日も近いのかもしれない。

 

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