中日のドラフト1位・ブライト健太外野手(22=上武大)が17日の新入団発表に臨み、幼少期からあこがれてきた米大リーグ初の黒人選手として人種の壁を乗り越えたジャッキー・ロビンソンと同じ背番号42のユニホームを披露。「その方と同じ背番号をつけさせていただけるのは光栄だし、その重みを感じてやっていきたい」と喜びを語った。

 42番へのこだわりは並々ならぬものがあった。球団からいくつか提示された中で「(42番が)空いていると聞いたときはこれだ! と思った」と即決。理由として「小さいときに父から聞いていたジャッキー・ロビンソンの映画を見て感銘を受けた。精神的な強さ、野球人としての強さという部分でそういう人間になりたい。今よりもすごい差別が残る中で、人前でしっかり冷静に対応した姿は自分に足りないところだし、目標にしないといけない。そういうところに影響された」と打ち明ける。

 ロビンソンの功績をたたえ、米大リーグでは背番号42は全球団の永久欠番に指定されているほど。これまで中日では2009年からブランコが4年間、17年はゲレーロ、今季はロサリオがつけるなど外国人選手が多く、日本人では2003年の桜井以来、19年ぶりとなる。だからこそブライトは「いつかアメリカから来た選手につけたいと言われないか不安。取られないように必死です」と危機感を持っている。

 ガーナ人の父と日本人の母を持ち「ハーフの子どもや野球をしている子どもたちに少しでも力になれれば。目標にしてもらえるような選手になりたい。名前もあるが、輝くという言葉が好きなので、しっかり輝けるように頑張りたい」。今後もブライトは42番を奪われないようにプロの世界で光輝くつもりだ。