ソフトバンク・後藤社長 一通のメールで球団職員のコロナ不安を払拭

2020年03月28日 16時30分

後藤芳光球団社長

 今週、ソフトバンクの球団職員全員に、ある一通のメールが届いたという。差出人は、ソフトバンクグループ専務執行役員CFO(最高財務責任者)も務める後藤芳光球団社長(57)だった。

 メールの趣旨は、新型コロナウイルス感染拡大による球団の苦境に不安を感じながら働く現場社員に向けたエールだったという。「このような経済、社会情勢において先行きが不透明な中、不安を抱いている社員も多いと思いますが、こういう時だからこそ一致団結して頑張りましょう」。そう鼓舞すると、後藤社長は「心配ありません。ソフトバンクグループを挙げて、皆さん(球団職員)をバックアップしていきます。安心して仕事に邁進してください」。これは「コロナショック」で全世界で経済不安が広がる中、懸命に働く球団職員の不安を取り除く“身分保障メール”だった。

 2月29日以降のオープン戦が無観客試合となり、球団の収入は大きく落ち込んでいる。情勢としては今後さらに「首都封鎖」もささやかれる中、明るい兆しは見当たらない。暫定ながら、3月の売り上げが前年同月比で大幅減となることは現場の誰もが覚悟し、今後の先行きに不安を感じていた。球団の収入が減れば、おのずと人件費が見直されることは容易に想像できるからだ。

 そんなタイミングでの球団トップ直々の待遇保障。現場の士気が高まったことは言うまでもない。「選手が輝き、チームが勝つことが一番。だが、その舞台を整えているのは球団の社員たち。下支えしている社員が不安を抱えて目の前の仕事に集中できないことは全体にとってマイナス。社長なりの考えがあってのことだろう」と球団幹部は、後藤社長の真意をくみ取る。

 窮状で発せられた「後藤メール」は、鷹がコロナに打ち勝つ証しとなりそうだ。