エンゼルスの大谷翔平投手は5日に28歳の誕生日を迎えた。チームはちょうどレギュラーシーズンを折り返したが、ここまで特大弾や三振の山を築く快投で日米のファンを喜ばせてくれているが歴史的な活躍でア・リーグMVPに輝いた昨季の成績と比べると物足りないのは事実だ。そんな中、米スポーツ専門局ESPN(電子版)は「今年の大谷翔平は昨年の大谷翔平よりいいのか?」と題する特集記事を掲載した。果たして2年連続のMVPを獲得できるのか。

 ブラッドフォード・ドゥーリトル記者は大谷が元祖二刀流のベーブ・ルースと比較されてきたことに触れ、「確かに初期はルースとの比較がわかりやすかったが、大谷はもはや比類がない。ならば、大谷本人と比較しよう」と大胆に提言。昨季の投打の詳細なデータに今季の数字を照らし合わせ、項目ごとに成績を数値化して2年連続でア・リーグMVPを獲得できるか分析した。

 まず、ドゥーリトル記者が考案した「AXE(主力価値と勝率を合わせた)」という指標で大谷はア・リーグのMVP候補ランキングにおいて6月19日(同20日)時点では36位だったが、4日(同5日)現在は「140」でヤンキースのジャッジ、レッドソックスのディバースと並び2位タイ。1位のチームメートのトラウトの「141」にわずか1点差だ。

 その理由を打者の「打撃、パワー、走塁、守備、送球力」の5項目、投手の「速球、スプリット、スライダー、カーブ、制球力」の5項目を、スカウトが使う「20~80(20が最低、50が平均、80が最高)」で昨季と比較。

 それによれば、「打者大谷」は今季、打撃、パワー、走塁の面で昨年より低評価。

「大谷は昨年46本塁打に、長打率は5割9分2厘。今季は36本塁打、長打率5割3厘のペース。三振率は減ったが、本塁打率も2%減、四球率も4%以上減と大きい。その代わり、今季はラインドライブ率が上がっていて、二塁打が高い」。走塁については「昨年26盗塁に成功、10刺殺だったが、今季は8盗塁で13刺殺」と厳しい。

「投手大谷」は、スプリット以外、昨年と同等か向上。その理由も「大谷のスプリットが最高なのは変わっていない。それでも昨年は凄すぎたのと、今年は、ドジャースのゴンソリンとメッツのウォーカーが大谷よりもWOBA(打者の得点貢献度)が低いため、減点しただけ」と評価は変わっていない。

 結論として、投打合わせ、昨年の大谷が80点満点中75点なら、今年は70点とわずかにダウン。

「今季は歴史的だった昨年ほどのペースではないため、ア・リーグMVP候補の絶対的な1位ではなく、数名の候補の中の1人となっているが、打撃でパワーを少し上げ、マウンドでさらに制球力を上げたりしたら、昨年の大谷とマッチするなんて、誰も想像ができないようなことをやってしまうかもしれない」

 28歳の大谷の巻き返しに期待だ。