カブスの鈴木誠也外野手(27)は26日(日本時間27日)の敵地シンシナティでのレッズ戦に「4番・右翼」で先発出場したが、3回に二盗を成功した際に左手薬指を捻挫して4回の守備から退いた。2打数1安打、1盗塁。チームは5―20で大敗した。

 3回先頭の第2打席。相手先発の右腕グリーンが投じた初球の97マイル(約156キロ)の速球を中堅へきれいにはじき返した。一死後、打者ウィズダムの4球目に二塁にスタート。捕手の送球が一塁側にそれ、二塁手のタッチを避けようとして崩れた体勢でスライディング。その際に左手の指をベースの手前側にぶつけた。勢い余ってオーバーランとなったが、左手からベースに戻ってセーフ。今季、3個目の盗塁に成功するも右手で左手を押さえながら顔をゆがめて立ち上がった。

 レッズが8点を奪った長い3回の守備は右翼を守り続けた。だが、米NBCシカゴ(電子版)によると「4回にベンチでバットを握った際に違和感を覚えたため」に直後の守備からオルテガに交代した。

 試合後の会見でロス監督は「エックス線検査の結果、骨折はなかった。すべて順調に進むと思うが、数日は様子を見る必要がある」と話し、負傷者リスト(IL)入りは回避の模様。米スポーツサイトのアスレチックによると鈴木も通訳を介して「明日どうなっているか見てみたい。一日一日チェックを必要とするが、できる限り早く戻りたい」と前向きにコメントしている。

 広島からポスティングシステムでカブスへ移籍した鈴木は開幕から大活躍。4月は打率2割7分9厘、4本塁打、14打点でナ・リーグの月間最優秀新人に選ばれたが、相手球団に対策を講じられると急降下。5月は20試合で15安打放っているが1安打ずつで、打率は2割4分5厘に落ち込んでいる。本塁打は4月17日(同18日)のロッキーズ戦で放った4号を最後に1か月以上不発だ。このピンチをどう回避するか。