球史に残る大記録にも異変が起きそうだ。このほど米大リーグが1920年から48年まで運営された7つの黒人リーグを大リーグと同等であると認め、個人記録を組み込むと発表した。

 大リーグの通算本塁打記録はバリー・ボンズの762本。新たに大リーグ選手として認定される黒人リーグの約3400人の選手の中には、通算900本塁打以上とも言われるジョシュ・ギブソンも含まれている。

 CBSスポーツによれば、黒人リーグは白人チームや独立リーグのチームとの非公式試合なども行っているが、今回大リーグの公式記録に組み込まれるのは黒人リーグのチーム同士の対戦のみ。黒人リーグには100試合したシーズンもあるようだが、年によっては40試合とばらつきがあり、公式記録もない。そのため大リーグは様々な情報を集め、協議しながら記録を加えていくという。

 ギブソンは1943年に69試合で打率4割6分6厘をマークしており、テッド・ウィリアムズを抜いて大リーグの歴代シーズン最高打率となり、通算打率3割6分1厘はタイ・カッブに次いで大リーグ2位になるとUSAトゥデー紙は報じている。ただ、メディアによって800本とも900本とも言われるギブソンの通算本塁打数は現時点で238本となる見込み。日本が誇る王貞治の868本塁打の世界記録は、ひとまず安泰のようだ。