19日開幕センバツ「無観客」11日に最終判断 選手に「もしも」あったら責任は…「欠場校出る」の声

2020年03月05日 16時30分

会見で話す高野連八田会長(右)

 日本高野連が4日に大阪市内で会見を開き、第92回選抜高校野球大会(19日から13日間、甲子園)が、無観客での実施に向けて準備をすることが決まった。新型コロナウイルスの感染が拡大する中、開催の可否は11日に最終判断することになったが、たとえ開催にこぎつけたとしても問題は山積みだ。

 マスク姿の報道陣がごった返すなか、八田英二高野連会長が険しい表情で無観客開催の方向性を打ち出した。

「いろいろと議論を積み重ねた。今決断するのではなく、外部の新型ウイルスの状況を見て11日に判断したい。その間、無観客として準備を続けていきたい。球児の熱い思いに何とか知恵を絞り、あと1週間、努力を続ける。開催中止は簡単かもしれないが、今の段階ではそこに至れない。99%まで努力して彼らの夢を実現させてあげたい。あきらめることなく、大人として最大限にやってあげられることをしたい」

 開会式、リハーサル、甲子園練習、キャプテントーク、監督会議などの大会行事はすべて中止。13日の抽選会は主催者関係者による代理抽選となり、ネット配信だけとなる。選手宿舎や輸送の安全に細心の注意を払い、保護者を含めた学校関係者にも理解を求める。出場校に対しては15日までは自校の練習だけで、練習試合、遠征合宿の自粛を要請。開催中は球場内での感染防止対策を講じ、選手に感染者が出たら大会自体が中止…。何としても開催にこぎつけたい主催者側の熱意がうかがえる。

 あくまで無観客開催は暫定措置で、最終判断は11日。とはいえ、あと1週間で事態が終息に向かい、安全が確保されるとは考えにくく、無観客開催を決行しても問題は山積している。

 熱意だけではどうにもならない状況に変わりはなく、ある大会関係者によると「安全面が確保できない以上、欠場校が出るかもしれない。球児は出たいのはもちろんだけど、学校側が送り出し、生徒にもしものことがあれば誰が責任を取るのか。校長先生でしょう。夢をかなえてあげたいという気持ちだけではすまなくなる。野球部も校長の決定なら従わざるを得ない。主催者がこれから32校と話すことになるでしょうけど、足並みはそろわないかもしれない」と心配の声も出ている。

 過去に阪神・淡路大震災(1995年)、東日本大震災(2011年)の国難をも乗り越えて開催してきたセンバツ。このまま無観客開催か、中止か…。重大な局面を迎えている。