今季から、入団以来つけていた背番号「18」から「1」に変更となった日本ハム・斎藤佑樹投手(29)。しかし、新たなエースナンバーを背負い心機一転で臨んだシーズンは、わずか1勝と不本意な1年となった。今オフは早実の後輩にして期待の大型新人・清宮幸太郎内野手(18)の入団が濃厚となっており、再び背番号の変更を強いられる可能性も考えられる。そんな現状を斎藤自身はどう受け止めているのか、秋季キャンプが行われている沖縄で直撃した。
――今季は新しい背番号でのシーズンだった。「18」から「1」へ変更を告げられた時、心境はどうだったのか
斎藤:18番のときから思ったような活躍ができない中で、それよりも若い番号。自分が本当に1番をつけていいのか、と…。
――変更に際して葛藤はあったのか
斎藤:(18番も1番も)どちらもエースナンバーだし、1番への変更は球団の方が期待を込めて申し出てくれたこと。「(1番をつけていた)高校、大学時代を思い出してくれ」という意味で与えてくれたんだと思う。だから今はこの感情は自分の中にしまっておいて、より強くなろう、と決めましたね。
――斎藤選手自身、今季は納得のいかない1年だったと話していたが、そうなると再び背番号の変更を求められる可能性もあり得る
斎藤:もちろんそうなる可能性は納得しています。
――背番号とは斎藤選手の中でどのような存在か
斎藤:そういった意味では自分の中では意識してないですね。選手の背番号って、どちらかというとファンの方々が意識して楽しんだりすることのほうが強いと思う。
――将来、後輩・清宮が成長した暁には、背番号「1」を譲るビジョンなどはあるか
斎藤:譲るとかあげるとか言えるような活躍を自分自身まだできてないからね。まずは1番の重みを自分で高めていくことしかないです。
――なるほど
斎藤:背番号の話はよく聞かれるんですけど、そもそも背番号については自分が考えることじゃないからね。これは吉村さん(GM)が決めること。全てお任せするしかないです。
【少ない背番号の選択肢】
本紙既報通り、日本ハムの“若い”背番号で空いているのは「4」と「15」くらい。清宮が高校時代につけていた「3」はベテランの田中賢がつけており、メジャーに挑戦する「11」大谷の移籍先が決定するのは12月以降。いくらメジャー移籍が確実でも、正式決定前にその背番号を動かせない。中田のFA去就によっては「6」が空く可能性はあるが、それも現状ではどうなるか分からないし、今から提示できるものではない。そのため斎藤の「1」がどうなるかが、注目されている。