金農・吉田「米」になる その名も「輝星=かがやきぼし」生徒が作った米をJAがブランド化へ

2018年08月26日 11時00分

吉田がブランド米になる?

 甲子園の星から、農業の星になる!? 秋田県勢103年ぶりの全国高校野球選手権大会決勝戦から3日が過ぎ、秋田の街も徐々に平穏を取り戻しつつあるが、今度は間もなく始まる「第12回BFA U18アジア選手権」に注目が集まっている。金足農のエース吉田輝星投手(3年)も代表入りが決まり、活躍次第ではさらなる“輝星フィーバー”は必至。地元農業関係者の間では金足農や吉田の人気にあやかろうと、驚きのプランがぶち上がっている。

 代表招集が25日に迫ったU-18に向けて、吉田は「すごい能力を持ってる選手たちと、今度は味方で一緒に日の丸を背負って戦えるのは光栄なこと。今度は秋田、東北でなく日本を背負う覚悟が必要になる。自分の全力がどこまで通用するかわからないけど、今ある全力で臨みたい」と意気込み十分。秋田、東北の星から“ジャパンの星”となることを誓った。

 久々に地元から生まれたスター選手とあって、秋田の街ではいまだに駅や商店街など至る所に金足農の快進撃や吉田の活躍を報じる号外、横断幕等が掲げられている。今後U―18で秋田のエースから日本のエースとなれば、さらなるフィーバーの過熱は確実。それだけに県内の農業関係者の間では今から驚きのプランが持ち上がっている。

 金足農では生徒の手で塩麹、ジャム、納豆などの加工品を作っており「金農ジャム」や「麹娘」などオリジナルブランドとして学校前の直売所や近隣のスーパーで販売している。お米は実習で作ったものをJAに卸しており、学園祭の時期には「金農米」として販売。コンビニ大手のローソンでは「金農米」の米粉を使い、金足農と共同開発した「金農パンケーキ」を秋田県内の191店舗で販売しているが、現在は品薄状態が続いている。

「金農米」の品質について、渡辺勉校長は「4・8ヘクタールの田んぼで、あきたこまちを育てています。うちのは農薬も肥料もほとんど使わない特別栽培。そのまま売ったり“だまこもち”にして振る舞ったり。毎年好評で、わざわざ遠方から買いに訪れる人もいますよ」と胸を張る。

 その「金農米」のブランド化に目をつけているのが卸先のJAだ。今夏の甲子園期間中には金足農にあきたこまち100キロを差し入れたことでも話題を呼んだが、JA全農北日本組合の千田貢次長は「ぜひともやりたい。農業高校である金足農の活躍で、秋田の農業にも注目、関心が集まっている今がチャンス。金農米は現在、他のあきたこまちと同様のものとして販売していますが、金足農の生徒が作ったものとしてブランド化するのは面白い。肥料に甲子園のものと同じ黒土を混ぜてみたり、ブランド名は輝星くんにあやかって『かがやきぼし』なんてどうでしょう」とやる気満々で、年々衰退が続く秋田の農業の起爆剤としたい考えだ。

 秋田県のJAうご(うご農業協同組合)では2008年、全国に先駆けてあきたこまちのパッケージに美少女キャラのイラストを採用、爆発的な売り上げを記録した。今や町おこしに“萌えキャラ”は定番だが、それをいち早く取り入れた実績もあるだけに、今回の「かがやきぼし」も人気沸騰は間違いなし? 吉田の活躍には、秋田の農業の未来もかかっている。