【泌尿器科医・高橋亮 シモの話】今回からはしばらく「性病」についての話をしてみたいと思います。

 性病とはその名の通り性行為にて感染する可能性のある病気のグループになります。現在では性病ではなく性感染症やSTIと呼ばれることが多いですが、これは法改正があったという理由ですので、基本的に3つとも同じ意味です。あえて当欄では古いですがなじみ深い性病という呼び名を使っていきたいと思います。

 性行為で起こる病気は非常に多いため、実はどこまでが性病と言えるのか線引きが微妙なところです。例えば一般的に女性の膀胱炎は性病には分類されませんが、膀胱炎も性行為でかかることが多いので、すごく広い意味では性病の一種であると言えるのかもしれません。ただ、そうするとキリがなくなってしまうので、ここでは公的な機関が性病と定義しているものを中心に取り扱っていきたいと思います。

 さて、皆さんは性行為があった後に何か症状が現れて、もしかしたら自分が性病かもしれないと思った場合にどうしますか? まずはネットで症状を調べて自分に当てはまる病気を探すのではないでしょうか。そして当てはまりそうな病気が見つかった場合には、次は病院をネットで探しますよね。

 その時、どのように病院を検索するのでしょう。実は性病は病気によって専門とする科が違うため、何科にかかったらいいのかというのが非常に難しい問題なのです。これは、医者や看護師であっても専門外の人は間違えるというぐらい難しいのです。例えばHIV(エイズ)は感染症内科になりますし、淋病やクラミジアであれば泌尿器科になりますし、性器ヘルペスやカンジダであれば皮膚科という具合になります。この時やらない方がいいのは性病科というキーワードで病院を検索してしまうことです。なぜ性病科を探すのが間違いなのかは次回説明させていただきます。

 ☆たかはし・りょう 神奈川県出身。2003年日本医科大学卒業。日本泌尿器科学会指導医・専門医。日本医科大学付属病院嘱託医。ED、早漏、AGAなどをはじめ、前立腺がんなど泌尿器科にまつわる疾患全般を扱う動坂下泌尿器科クリニック(東京・文京区)院長。