「ZOZOTOWN Mリーグ2025ー26」セミファイナルシリーズが佳境を迎える中、注目を集めているのがKONAMI麻雀格闘倶楽部だ。レギュラーシーズン2位通過ながら苦戦を強いられ、ボーダー争いに巻き込まれた状態で残りは4試合となった。ファンの間では「今こそ総帥の力を!」「天国から熱いエールを送り続けているぞ」というエールとともに、試合前のあの恒例行事に期待する声も上がっている。

 今シーズン最多トップ賞を獲得した滝沢和典監督率いるKONAMI麻雀格闘倶楽部は、不動のエースである〝魔王〟佐々木寿人、レギュラーシーズン自己最高スコアを叩き出した高宮まり、抜群の安定感を誇る伊達朱里紗の4人で編成されたチームだ。

 チームは2018年の創設当初から、各選手が持ち回りで試合前に「本日の作戦!!」を公式Xで発表するのがならわしだ。作戦が相手に漏れることは一見不利と思われるかもしれないが、直近の試合に関連するキーワードや、ユーモアを交えながらチームを鼓舞する言葉等、ファンにとっても応援の幅が広がるスローガン的な役割を果たしている。

作成会議するKONAMI麻雀格闘倶楽部(ⒸABEMA)
作成会議するKONAMI麻雀格闘倶楽部(ⒸABEMA)

 とくに今シーズンは、チームの創設メンバーにして精神的支柱、昨年10月12日に亡くなった〝総帥〟こと前原雄大(享年68)に関連する言葉が掲げられた日は、熱いドラマが起きていた。

 前原が亡くなった翌10月13日の試合。滝沢監督が水のように澄んだ気持ちで打っていこうと掲げた「如水(じょすい)」は、前原の座右の銘。出場選手全員が喪章をつけて戦った10月16日の試合では、麻雀にすべてを捧げた前原が行き着いた境地である「麻雀に生きる」を本日の作戦とし、第1試合で佐々木寿人、第2試合には高宮まりが出場し同日連勝。ふたりとも前原が行っていた勝利のパフォーマンスを敢行し、その勇姿は多くの麻雀ファンの胸に刻まれた。

 発売されたばかりの前原と佐々木の共著本『麻雀に生きる』(ART NEXT)によると、小学生の頃から愛読書が国語辞典だったほど「言葉」に興味を抱いていた前原は、「きちんとアガって、きちんと放銃」をはじめ、対局にのぞむ上で己を律する言葉を数多く遺している。

 麻雀はメンタルゲームとも言われるが、前原の〝言葉のチカラ〟は確実にチームに継承されている。前原が病を押して応援に駆けつけた時の本日の作戦「今年こそシャーレを我等に――」を言霊にすべく、悲願の初優勝に向け、今こそ〝ファミリー〟の力を集結させる時。果たして残り4試合、どんな言葉が掲げられ、どんな戦いを見せるか、目が離せない。

発売されたばかりの前原と佐々木の共著本『麻雀に生きる』(ART NEXT)
発売されたばかりの前原と佐々木の共著本『麻雀に生きる』(ART NEXT)