女優の中村玉緒(本名・奥村玉緒)さんが9日に都内の介護施設で肺炎のため亡くなったことが12日、明らかになった。86歳だった。生前最後のテレビ番組出演は、2023年1月放送のTBS系特番「さんま・玉緒のお年玉!あんたの夢をかなえたろかスペシャル」(通称さんま・玉緒の夢スぺ)。こん身の天然ボケを炸裂させていた。
玉緒さんは1939年7月12日生まれの京都府出身。中学生だった53年に映画「景子と雪江」でデビューし、54年に大映と専属契約を結び多くの映画に出演した。60年公開の映画「ぼんち」「大菩薩峠」で「第11回ブルーリボン賞」助演女優賞を受賞。女優としてキャリアを重ね、62年に俳優の故・勝新太郎さん(享年65)と結婚した。81年に「勝プロダクション」が倒産。90年には勝さんが薬物所持で逮捕されるなど、激動の夫婦生活を送ってきた。
バラエティー番組でも活躍し、TBS系「さんまのスーパーからくりTV」での天然ボケはおなじみ。95年から始まり、毎年1月に放送される同局系特番「さんま・玉緒の夢スぺ」ではタレントの明石家さんまとダブルMCを組み、一般人の夢をかなえたり応援したりしてお茶の間を和ませた。TBS関係者の話。
「玉緒さんにとって最後の大型特番出演は、23年1月放送の『夢スぺ』です。玉緒さんと言えば着物姿。実はこだわりを持っていて『夢スぺ』では毎回、新調したものを着用。袖や裾などに『夢』などと文字を染め入れていました」
23年1月放送では、玉緒さんは着物の裾に「玉緒」と染め入れたと誇らしげに語っていたが、実際は入っておらず、さんまから猛ツッコミを受けた。ナゼそうなったかは不明だが、TBS局内では「玉緒さん最後の天然ボケ」と評されている。
勝さんとはラブラブで知られた。
玉緒さんが高熱を出した際、勝さんは俳優の故・渡哲也さんにヒット曲「くちなしの花」(73年)を電話口で歌って妻に聞かせてほしいと頼み込んだ。玉緒さんが渡さんのファンだったためだ。渡さんは実際にそれをやってみせ、玉緒さんは感激。夫のトラブルに振り回されたが、勝さんのこういった優しさもあって離婚は考えなかったとの逸話がある。
こだわりの着物にも「『勝』という署名が染め入れられたものがあり、たたびたび着ていました」(前出関係者)という。
「夢スぺ」放送後の23年2月、玉緒さんは仕事先の名古屋市で誤って転倒。救急搬送された後、背骨の圧迫骨折との診断を受け、都内の介護施設で療養していた。翌24年1月~今年1月放送までの「夢スぺ」は欠席していた。
通夜は16日、告別式は17日に都内斎場で執り行われる。今ごろ天国でにこやかに笑いながら〝最愛の夫〟と再会しているに違いない。















