〝ミスター女子プロレス〟神取忍(62)がデビュー40周年記念大会(2日、東京・Kanadevia Hall)を総括し、40年のキャリアに胸を張った。

 柔道世界選手権銅メダルは1986年7月にジャパン女子プロレスでデビューして40年。数々の伝説的な死闘を繰り広げ、プロレス史に大きな足跡を残した。かつては〝ミスタープロレス〟天龍源一郎と性差を超えた一騎打ちに挑み、日本では黎明期にあった総合格闘技にも挑戦した。心が折れることなく、チャレンジャーとしての姿勢を崩さなかった。

 この日のメインでも橋本千紘と組み、Sareee&MIRAIと対戦。現在の女子プロレス界のトップランナーに囲まれた一戦となったが、レジェンドの底力を発揮し、GHC女子王者のMIRAIを胴締めスリーパーで仕留めてみせた。大会終了後、取材に応じた神取は「年齢とか、本当に数字っていうのは錯覚だね。あのカードで言われたわけじゃん。『60歳超えて…』なんて。でもそれは錯覚だから、まだまだいけるぜっていう感じだね」と、満面の笑みを浮かべた。

 レジェンドの記念大会とはいえ、62歳がトップ選手たちのカードに入ることには否定的な声もあった。神取は「みんな、ざまあみろ…みたいな。だから絶対あそこに行けば衰えを見せるとか、そうとられるわけじゃん。でも、そこを見せないっていうのが神取忍」と言ってのける。

Sareee(左)に頭突きを連発する神取忍
Sareee(左)に頭突きを連発する神取忍

 相手のSareeeとMIRAIには「勢いは絶対的にあるし、そこはすごい認める」と話した上で「勢いだけで勝負しちゃいけない部分もあるし、経験を積み重ねなきゃ、できないというものもある。間とかさ、そういう経験から来るものって、まだまだ培っていかなきゃいけない部分だから。そこら辺は神取忍も頑張ったなという感じ」。40年のキャリアで培った経験の重さをアドバイスしてみせた。

 大会は雨天の中、2100人超満員札止めの観衆を集めた。「LLPWをナメちゃいけないよ。LLPWは死なない。いろんな意味で今日は神取忍」という神取は、どこまでリングに上がり続けるのか。

「生涯現役? どうなのかな。自分はそういうイメージはなく、走り続けてるんだけどね。目標を決めないで、いけるとこまでいこうって。やりながら、今回みたいなカードも組めちゃうわけだし。前回の『還暦祭』(2024年)から見たら、絶対組まないカードじゃん。でも、次のステップという形になってる。それがなくなったら終わりだね」。今後も〝ミスター女子プロレス〟の挑戦は続いていく。