愛知・名古屋アジア大会サーフィン男子(29日、太平洋ロングビーチ)で、2021年東京五輪銀メダルの五十嵐カノアが、条件付きで28年ロサンゼルス五輪の出場枠を獲得した。

 今大会は1回戦でオレアリー・コナーに敗れたものの、311・77点で3選手中2位。2回戦は不戦勝で3回戦はオレアリーとの1対1の対戦を制した。準々決勝、準決勝も勝利して迎えた決勝は、太平洋ロングビーチならではの波を巧みに攻略。インドネシア選手を下して金メダルを獲得した。試合後には「金メダルを獲得した今、言葉では言い表せないほどの感動に包まれている。このアジア大会で日本のために金メダルを勝ち取ることができて、本当に誇りに思う」と声を弾ませた。

 今大会は優勝すれば条件付きでロサンゼルス五輪の出演枠を手にできる一戦だった。「きちんとした計画もなく、明確な戦略も立てられなかった。波の状況もかなり変化していたので、完全に納得のいく戦略は持てなかった」と振り返りながらも、最後まで全力を尽くした。「キャッチした波は最高とは言えなかったが、それぞれの波から最大限のパフォーマンスを引き出すことに集中した」と頬を緩めた。

 太平洋ロングビーチは渥美半島の田原市に位置するが、多くのファンが駆けつけた。「応援に来てくれたファンのみなさん、ありがとう。こんな過酷な状況の中、毎日朝9時から雨の中、ここにいてくれたみなさん、信じられないほどの応援をいただき、そこから大きなエネルギーをもらった」と感謝。自国開催の一戦でエースが最高の輝きを放った。