中国のピザチェーンで、深刻な食品安全上の不祥事が発覚した。SNS上で、浙江省杭州市にある店舗の厨房を撮影した監視カメラ映像が拡散。従業員の男が調理中に作業帽を脱ぎ、髪をかきむしり、フケなどの異物を食品に振りかけて「トッピング」した疑いが持たれている。極めて悪質な行為だとして批判が殺到した。香港メディア「星島頭條」が17日、報じた。

 地元警察は17日、問題を起こした従業員の楊氏について、「公共の秩序を乱す行為」に当たるとして、公安当局が7日間の行政拘留処分を科したと発表した。

 問題の店舗では、デリバリープラットフォームを通じて厨房の様子をリアルタイムで公開するシステムを導入していた。

 事件は12日、杭州市の濱河広場店で発生した。男性従業員は完成したピザの上で、2度にわたって髪を繰り返しかきむしった。その後、「調味料を振りかける」ような動作も見せ、仕切られた調理台から立ち去った。

 当時、厨房には女性従業員2人がおり、一部始終を目撃していたが、いずれも男を制止しなかった。男は同僚らと笑いながら言葉を交わしていたという。

 映像が拡散すると、SNS上では批判が噴出。「一般公開されているカメラの前でさえ、これほどやりたい放題なのだから、見えない場所の衛生状態がどうなっているか想像もできない」との声が上がった。

 店舗の関係者は14日、メディアの取材に対し、映像が事実であることを認めた。規則違反をした従業員は停職処分となり、店舗も営業を全面的に停止。店内の改善作業を進めるとともに、警察の捜査に協力しているという。

 店舗側の説明によると、デリバリープラットフォームのリアルタイム映像を見た客が異変に気づき、直ちに店舗へ連絡した。このため、問題のピザが客に提供されたり、市場へ流通したりすることはなかった。

 管轄する派出所と杭州市拱墅区市場監督管理局も、通報を受けて調査に着手したことを認めた。

 市場監督当局が監視カメラの全映像を確認したところ、問題のピザはその場で廃棄され、外部には販売されていなかったことが確認された。