F1レッドブルでリザーブドライバーを務める角田裕毅の来季F1ドライバーとしての復帰が〝消滅危機〟だ。

 今季はF1の正ドライバーの座を失った角田は最短でのF1復帰を目指しており、現在所属するレッドブルグループのほか、他チームの移籍も含めて模索している。移籍市場が大詰めを迎える中で、フランスのモータースポーツ専門メディア「ネクストジェンオート」が移籍の最新状況を報道。角田にF1シートの空きがない実情が明るみになった。

 まず大きな動きとして「信頼できる情報筋から、カルロス・サインツと彼のマネジメント陣が、ウィリアムズが2027年の彼の参戦を確保し、契約期間を2年間延長するという新たなオファーを拒否したことを確認できた」と指摘。サインツはウィリアムズを退団する道を模索し、レッドブルのマックス・フェルスタッペンとアストンマーティンのフェルナンド・アロンソが退団して空きが出る動きを見越してその後釜を狙っているという。

 そうなると、ウィリアムズのシートに空きが出る。角田にとっては千載一遇の機会となりそうだが、どうやらノーチャンスのようだ。「サインツがウィリアムズを離れる場合、ジェームズ・ボウルズ代表はマクラーレンのリザーブドライバーであるレオナルド・フォルナローリ、ハースで交代させられる可能性のあるエステバン・オコンに目を向けるだろう。その際オコンの後任にはラファエル・カマラが就任する可能性がある」と角田の移籍先として有力候補だったウィリアムズ、ハースともに若手の抜擢が濃厚だ。

 角田が所属するレッドブルグループでも動きがありそうだが、ここでも出番はないようだ。「レーシングブルズは、リアム・ローソンとアービッド・リンドブラッドの2人の現ドライバーを残留させる見込みだが、どちらかがレッドブルに昇格し、フェルスタッペンに代わってアイザック・ハジャールとコンビを組む可能性もある。その場合、ニコラス・ツォロフが、今シーズンのF2での目覚ましい活躍ぶりから、昇格候補として有力視されるだろう」。リザーブの角田を差し置いてF2からの若手登用が基本路線だ。

 さらに「キャデラック、メルセデス、フェラーリといった他のチームには変更がない」。来季のF1に角田が入り込む余地はないというわけだ。

 こうした背景を踏まえて同メディアはF1ドライバー市場の厳しさを総評。「市場はより戦略的な様相を呈するようになった。今や自分の将来を真にコントロールできるドライバーはごくわずかだ。そのような権力を行使できるドライバーはごく少数に限られる。その背後では、実績と信頼のあるドライバーたちがポジション争いを繰り広げ、チャンスを虎視眈々と狙っている。さらに下位に位置するドライバーたちは、F1における地位を維持するために戦うか、あるいは自らの力で新たな地位を切り開こうと奮闘するしかない」と分析する。

 そして「ドライバーは目先の選択肢が少なくなった一方で、これまで以上に先を見据えて考えなければならない」とズバリ。角田のドライバー人生にとって重要となる来季にどのような選択をするのだろうか。