【ニュースシネマパラダイス】どうも! 有村昆です。テレビ東京系のバラエティー番組「※女性は見ないでください」が注目を集めましたね。番組は男性タレントが女性の言動にモノ申すというもの。多くの共感が寄せられた一方で、一部では批判的な意見も寄せられました。同番組は、女性出演者らが集まるバラエティー番組へのカウンター的な意図があると言われています。テレビ東京らしい挑戦的な番組作りです。

 さて、そんなニュースに関連し、今週はカウンターカルチャーがテーマとなる新作映画「おそ松さん 人類クズ化計画!!!!!?」を紹介します。

 映画は巨匠・赤塚不二夫先生の名作ギャグマンガの実写映画第2弾。20歳を過ぎてもクズでニート、だけどもどこか憎めない六つ子の兄弟の日常を描きます。

 今作のポイントは、「おそ松さん」が従来の漫画や物語に対するカウンターカルチャーであるというところです。カウンターカルチャーとは、既存の秩序や体制、価値観に反逆して新たな文化やスタイルを提唱する動きを指します。主人公の成長ストーリーという物語はよくあると思うんですが、この六つ子たちは全く成長しない。働かないし反省もしない。最後いい話になりそうでも台なしにするんですよ。それくらい、既存の文化に逆らっていこうという気概を持つ作品なんですね。赤塚先生の反骨精神というか、王道に相対していく作風にならい、この映画も人ってもっとバカでいいんじゃないかとか、作品ってもっと危険でもいいんじゃないかっていう精神で作られているように感じました。

 さらに、今作の制作にテレビ東京が加わっていることも非常に面白いポイントです。テレビ東京自体が、他の民放とは一線を画す存在。際立った企画の番組制作に特徴があります。僕はそんなテレ東イズムもカウンターカルチャーだと思っていて、王道じゃない制作元と、赤塚先生のマインドが見事に合致した素晴らしい例だったなというふうに思います。

 混沌とした現代社会へのカウンターも結構突っ込んでいて、見ごたえのある作品になっていると感じました。ちゃんとしていないからこそ愛される、クズな六つ子による現代人への救済コメディーです。ぜひ劇場でご覧ください。