KOキングはボクサーより社会人が怖かった? ボクシングWBA世界バンタム級2位・比嘉大吾(30=志成)が7月20日に両国国技館で行われる3大世界戦で同級1位・増田陸(28=帝拳)と同級王座決定戦を行うことが19日、都内で開かれた会見で発表された。2度目の引退宣言を撤回して現役を続行する比嘉は就職を一度は決めていたことを明かし、「もう引退はしません。社会不適合者ですから」と誓った。
4戦連続の世界挑戦、勝てば日本史上最長8年3か月ぶりの王座返り咲きとなる極めて異例のチャンスが巡ってきた比嘉。2024年9月にWBO世界同級王者・武居由樹(大橋)に敗れた後に引退を宣言するも撤回。25年7月の前戦でWBA同級王者アントニオ・バルガス(米国)と引き分けた後に再度引退を表明していた。
今年に入ってスポンサー関係の不動産会社の営業職に就くことを決めていたが「就職を目前にした瞬間、ボクシングでよかったと思った」と〝ドタキャン〟したことを告白。「ボクシングは天職だと思って帰ってまいりました。この場を借りて、もう引退はしませんと。絶対に、続けられる以上は続けたい」と断言した。
心変わりの理由は何なのか。比嘉は、営業職のイメージトレーニングを行っていたといい「(契約を)1件も取れずに終わった。そんなに甘いものじゃない」と苦笑いした。内容を問うと「いろいろイメージしたんですよ。朝起きて、満員電車に揺られて、出社して、お客さまに名刺を渡して。でも、説明ができなさそうだなと思って…。ボクシングなら10年以上やっているのでイメージできる。営業は相手がどう出てくるか、分からないじゃないですか」と詳細に説明。
続けて「営業マンというか社会人、社会で働いている人はすごい。僕は社会不適合者ですから」と自嘲した。
とはいえ、デビュー15連続KOの日本記録を持つ比嘉の現役続行は、ファンも大歓迎だろう。直近3戦は小差判定負け、引き分け、引き分けと激闘の連続。4戦連続で世界挑戦ができるのは、試合に魅力があるからともいえる。
自身と同じくKOを量産する強敵の増田に対しては「みんな分かっている左ストレートはやっぱり警戒している」と気持ちを引き締め、ファンには「世界戦の覚悟は全試合持って挑んでいる。今回も同じく覚悟を持って世界チャンピオンになるという気持ちでいるので、ここは応援してください」と呼びかけた。
帰ってきた男は、再び花を咲かせることはできるか。












