ボクシングの帝拳ジムは19日、都内で会見を開き、7月20日に両国国技館でWBA世界バンタム級1位・増田陸(28=帝拳)と同級2位・比嘉大吾(30=志成)が争う同級王座決定戦、WBO世界スーパーフライ級3位・寺地拳四朗(34=BMB)と同級4位イスラエル・ゴンザレス(29=メキシコ)が争う同級王座決定戦、WBC世界ライトフライ級王者・岩田翔吉(30=帝拳)が同級1位エリック・バディージョ(30)の挑戦を受ける防衛戦を行うと発表した。

 混乱のバンタム級で、王者が存在しながら組まれた異例の王座決定戦。同級の正規王座は2024年に堤聖也(角海老宝石)が獲得してから紆余曲折を経た。堤が負傷のため休養王者となり、代わってアントニオ・バルガスが正規王者に昇格すると、バルガスも母親が死去した影響で試合を行えず、堤が正規王者に復帰。

 しかし、堤は再び負傷したため休養王者となり、バルガスが正規王者に復帰。26年3月に増田がノニト・ドネア(フィリピン)との挑戦者決定戦を制し、WBAからバルガス戦の指令が出されていた。

 そこに、スター選手のスーパーフライ級3団体統一王者ジェシー・ロドリゲス(米国)が転級して今月13日にバルガス戦が組まれ、王座を奪取。だが、スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)戦が浮上しているロドリゲスは王座を保持するかどうかの意思を明確にしておらず、WBAは堤と増田らの王座決定戦の指令を出したが、堤は負傷の状態がよくないとのことで、WBAの指令により増田と比嘉の王座決定戦が行われることになった。

 比嘉は極めて異例といえる4戦連続の世界挑戦のチャンスが巡ってきたことに「関係者のみなさまに感謝しております」と殊勝にコメント。王座奪取を逃すたびに引退宣言を繰り返し、今年に入って就職することを決めていたものの、「ボクシングは天職だなと思って帰ってまいりました」と笑いを誘い、「この場を借りてもう引退しませんと。絶対に、続けられる以上は続けたいなと思っているので、よろしくお願いします」と宣言した。

 左の強打が持ち味の増田については「みんなが分かっている左ストレートはやっぱり警戒している」と評し、「世界戦の覚悟は全試合持って挑んでいる。今回も同じく覚悟を持って世界チャンピオンになるという気持ちでいるので、ここは応援してください」と、〝4度目の正直〟へ気合を入れた。

 一方の増田は比嘉を「楽観的に見えてとても繊細な選手だと思っています」と冷静に評価。王座奪取後に対戦したい相手を問われると、「ドネア選手に勝って、今回比嘉選手と試合をする。その中で見えてくるものが誰なのかっていうのは、試合に勝った当日、リングの上で発言をしたいと思います」と予告した。