ボクシング・WBC世界バンタム級タイトルマッチ(2日、東京ドーム)は王者・井上拓真(30=大橋)が挑戦者の同級4位・井岡一翔(37=志成)を3―0の判定で破り、初防衛に成功した。井岡は日本史上初の5階級制覇はならなかった。

 戦いは序盤に動いた。探り合いから井岡がジワジワ圧力をかける展開で迎えた2回終了間際、井岡の右ストレートを避けた拓真が左アッパーから連打の浴びせてダウンを奪う。続く3回も、拓真は左ジャブの連打に右アッパーを合わせて、2度目のダウンを奪った。

 その後は井岡も立ち直り、圧力をかけ続けたが、スピードで優る拓真は冷静にカウンターを返していくなど主導権を握る。そして最終12回。逆転をかけて圧力を強めた井岡を、2発、3発と強打を浴びせて迎撃してゴング。最大14点の大差をつけて勝利した。

3R、井岡一翔(下)から2度目のダウンを奪った井上拓真
3R、井岡一翔(下)から2度目のダウンを奪った井上拓真

 兄のスーパーバンタム級4団体統一王者・尚弥(大橋)が台頭する前は日本の第一人者だったレジェンドに完勝した拓真は「あっという間の時間でした。すごく楽しい戦いでした」と喜びの笑顔。「レジェンドという相手があったからこその今日の自分だと思う。強い自分を生み出してくれたのも井岡選手だと思うので、井岡選手ありがとうございました」と感謝した。

 前戦で破った同級2位の那須川天心(帝拳)が先月に同級挑戦者決定戦に勝利し、再戦の可能性が浮上している。しかし、今後については「できれば統一戦をやりたいです」と他団体王者との対戦を熱望した。