北海道旭川市にある旭山動物園で妻の遺体を焼却するなどしたとして北海道警は4月30日、同園勤務の市職員、鈴木達也容疑者(33)を死体損壊の疑いで逮捕した。当初は死体遺棄の疑いで捜査をしていたが、逮捕は死体損壊容疑となった。道警はこの日、旭川東署に捜査本部を設置した。
逮捕容疑は3月31日ごろ、動物園内の焼却炉に妻の由衣さん(33)の遺体を運び込んで焼却するなどして損壊した疑い。容疑者は任意の事情聴取に「焼却炉に妻の遺体を遺棄して、数時間かけて燃やした」との趣旨の話をしている。道警が焼却炉を調べ、妻の遺体の一部が発見されたという。
容疑の違いにどんな意味があるのか。元警察関係者は「動物園の焼却炉は、動物の死骸の病原体を死滅させるための高温運転であり、肉や内臓は完全に燃えて灰になっても、骨に関しては粉砕しながら焼却しない限り、微細な骨は残る可能性があります。焼却で原形がない場合、遺棄の立証をしにくいですが、焼却炉の異常な使用や残留物があれば、〝焼いた〟、つまり損壊したということが立証しやすいということでしょう」と語る。
被害者のDNAがなくても、焼却炉の使用、骨や歯、歯科用金属などの残留物、男の行動証拠、妻のスマホやクレジットカードの使用停止など生活反応の消失という状況証拠がそろえば、立件は可能だと思われる。
しかし、殺人の立証はハードルが高いとみられる。死因が分からない場合、「死亡していたとしても、殺したとは限らない」と主張できるからだ。
「夫婦間トラブルや防犯カメラに決定的な瞬間が映っていたなどの行動証拠。死に至るほどの大量の血痕や争った痕跡などの強い物証。供述の裏付け。これらがそろえば殺人までいけるでしょう。死亡自体が断定できない、殺害関与が弱い、動機が不明確、直接証拠が乏しい場合、死体損壊のみとなるかもしれません」(同)
旭山動物園は4月日に夏の営業をスタートする予定を5月1日に変更していた。












