ボクシングWBCバンタム級挑戦者決定戦で勝利した同級2位・那須川天心(27=帝拳)の一夜明け会見が12日、都内で開かれた。那須川の次戦は9月に予定され、前戦で敗れた現WBC同級王者・井上拓真(大橋)との再戦を改めて熱望。前日は拓真が5月2日の井岡一翔(志成)戦に勝利することを願って照る照る坊主を作ると発言していたが、この日は藁人形を作ると訂正した。

 前夜は2階級を制覇した大物フランフランシスコ・エストラダ(メキシコ)に9ラウンド(R)終了TKOで勝利。この日は元気な表情で姿を見せ、「本当に勝てて生き残れたっていうのは自分の中ででかいですし、本当に負けてたら、多分どうすることもできなかったと思いますね。今日っていう日々を、また新鮮な気持ちで迎えられてすごくうれしく思います」と喜びを語った。

 拓真戦で露呈した接近戦のもろさを克服し、磨きをかけたというボディーブローはエストラダの左ろっ骨を2本折る威力を発揮。6Rに偶然のバッティングでエストラダが倒れたアクシデントも、「バッティングの時に入ったボディーが一番感触があった。どちらかというと、バッティングを仕掛けてきたのはエストラダ選手じゃないですか。故意ではないと思うんですけど」と振り返った。

 キックボクサーから転向して3年。試行錯誤している感があったが、この試合で進むべき道が見えてきたかと問われると、「本当にあります。そこは」と返答。「今まではなんか多分大丈夫だよな、と思ってた感じだったんですけど、本当に心の底から大丈夫だって思えたのが一番大きい。自分の中で迷いがなくなったっていうのが一番自信になったんじゃないかなと思います」との心境を語った。

 この勝利で拓真―井岡戦の勝者への挑戦権を獲得し、「借りをしっかり返さなきゃいけない」拓真へのリベンジを改めて希望。そして、「拓真選手に勝ってほしいですね。昨日、照る照る坊主と言いましたけど、晴れるだけなんで意味ない。藁人形にします」と発言を訂正した。晴れを願う照る照る坊主に意味はないかもしれないが、藁人形も呪いの道具として知られ、勝利を願う目的からズレていると思われるが…。

 所属ジムの本田明彦会長によると、次戦は9月に予定。タイトル戦になるかどうかは「分からない。交渉しないと」と、1戦挟む可能性も示唆した。願いか呪いかはともかく、神童の思いは実現するか。