フィギュアスケート女子の米国代表アンバー・グレン(26)が、代表の同僚であるミラノ・コルティナ五輪女子&団体金メダリストのアリサ・リュウ(20)の爆発的な人気について見解を示した。

 グレンはミラノ・コルティナ五輪でショートプログラム(SP)で大失速した後、フリーで巻き返して5位。その後の世界選手権女子では逆にSP3位だったが、フリーで失速して6位といずれもメダルなしに終わった。

 ミラノ・コルティナ五輪前はグレンが全米女王だったこともあり、リュウとダブルエースという位置づけだった。2人とも団体で金メダルを獲得した後、肝心の個人戦では明暗が分かれてリュウは大きなインパクトを与えて金メダル。これで大フィーバーとなり、米国では時の人となり競技の枠を超えたスーパースターへ駆け上がった。

 五輪公式サイトは世界選手権終了後、グレンのインタビューを掲載。リュウの人気について語る様子を伝えた。

 そこでグレンは「(関心の高まりを)直接体験し、目の当たりにするのはとても興味深いですね。特にアリサに関しては、彼女の人気は急上昇したからね」と驚きとともに語った。

 そしてフィーバーの理由も分析。「その背景にあるストーリーですね。彼女が2年間休養し、引退し、自分の意思で復帰した。これは非常にドラマチックで、まさに完璧な物語となり、だからこそこれほど人気が出たのです」と持論を展開した。

 リュウのインスタグラムのフォロワー数は五輪前の約30万人から、現在は815万人超えと爆増。SNS時代にリュウのキャラクターがマッチしているとも指摘する。「それはソーシャルメディアで大きな注目を集めたことと関係していると思います。これほどあらゆることに注目が集まった冬季オリンピックは初めてだったと思うから」と見解を示した。

 ただ、SNSの怖さも指摘する。「私にとっては、多くの誤情報も伴いました。今はディープフェイクやAI、ニセの見出しなど、あらゆるものが制御不能なほどまん延している時代です。私が言ってもいない発言の見出しを目にした人が大勢いて、それが私のイメージになっているので、本当に大変でした」と自身の経験を重ね合わせてアスリートとSNSの向き合い方の難しさを吐露する。

 それでも、決して否定的な感情にはならないのが〝アンバー姐さん〟の懐の深さ。「確かに諸刃の剣ではある」としつつも「私の物語を見て共感し、そこから肯定的な励ましを得た人もたくさんいます」とポジティブな面も強調した。

 女性アスリート特有の生理問題について提言するなどスポーツ界全体の発展のために発信するグレン。リュウとともに、今後も大きな支持を得ていきそうだ。