大関復帰の要因は――。大相撲春場所千秋楽(22日、大阪府立体育会館)、関脇霧島(29=音羽山)の大関返り咲きが確実となった。この日は大関琴桜(28=佐渡ヶ嶽)に押し出されて連敗したが、12勝3敗で3度目の優勝を達成したことが高く評価された。元大関琴奨菊の秀ノ山親方(42=本紙評論家)が、霧島の今場所の相撲内容を徹底解剖。「最初の大関の時よりも強い」と指摘した。
霧島は琴桜に押し出されて連敗し、白星で締めくくることはできなかった。それでも、前日14日目に14場所ぶり3度目の優勝を決めた霧島に対する高評価は変わらない。高田川審判部長(元関脇安芸乃島)は八角理事長(元横綱北勝海)に霧島の大関昇進を諮る臨時理事会の招集を要請し、受諾された。25日に開かれる夏場所の番付編成会議と理事会を経て、正式に大関へ復帰する。
霧島は表彰式の優勝力士インタビューで「(賜杯は)久しぶり。めちゃくちゃ重かったです。うれしい」と笑顔。2年ぶりとなる大関への返り咲きには「(大関から)下がってもあきらめずに、いつか戻るんだと自分で信じて頑張りました」と感慨深い表情を浮かべた。大関が平幕転落を経て復帰を果たすのは魁傑、照ノ富士に続いて3人目の快挙となる。
今場所の霧島について、秀ノ山親方は「場所前からしっかりと稽古を積んで、自信を持って本番に臨めていたのでは。最後は連敗したけれど、自分から積極的に攻める相撲が多く、最後の詰めのところまで高い集中力を保ちながら勝ち切っていた。相手の良さを消しながら、自分の形になるまで我慢することもできるので〝ポカ〟も少ない」と分析する。
過去に2度の優勝を果たしたが、首のケガの影響もあり一昨年名古屋場所で大関から陥落。そこから首周りの筋肉を鍛えるなど地道なトレーニングと稽古を積み重ねて、見事に復活を遂げた。秀ノ山親方も現役時代に大関陥落を経験。再びはい上がることの難しさを知っているだけに、今回の復活劇を受けて次のように指摘した。
「力士にはいい時もあれば、悪い時もある。(首のケガで)うまくいかない時期にも腐ることなく、常に『大関に戻る』『横綱を目指す』と前向きに取り組んできたことが今回の結果につながった。苦しい経験をしたことで、精神的な強さが備わったのでは。土俵では以前にも増して落ち着いているし、自信を持って相撲を取っている印象。最初の大関の時よりも強くなっている」
4月24日に30歳の誕生日を迎える霧島は「まだまだ若いんで頑張ります。もっと優勝できるように頑張っていきたい」。〝不屈の大関〟の次なる挑戦に注目だ。












