苦戦が続く要因は? 大相撲春場所13日目(20日、大阪府立体育会館)、横綱豊昇龍(26=立浪)が幕内琴勝峰(26=佐渡ヶ嶽)をはたき込んで10勝目。3敗を死守してV逸確定を免れた。ただ、前日12日目に1敗で単独首位を走る大関経験者の関脇霧島(29=音羽山)に完敗。残り2日間で2差を逆転した例は過去になく、優勝は極めて厳しい状況だ。

 取組後は「霧島のところに行けばいじゃん」と自嘲気味に苦笑い。霧島戦にも言及し「一番悔しかった。あと一歩、足が前に出ていたら…。でも終わったこと。言い訳できない」と振り返った。昨年春場所は新横綱で途中休場。その後も横綱として一度も賜杯を抱いていない。師匠の立浪親方(元小結旭豊)は霧島戦について「負けちゃダメ」と指摘した上で、次のように苦言を呈した。

「もっと負けちゃいけない相撲で、負けたことが(優勝争いに)響いてくる。それが豊昇龍の弱いところ」。実力者の霧島との勝負は別にして、今場所も中盤までに2つの金星を与えた。横綱在位7場所で、金星配給は実に15個。1場所平均で2個を超えている。優勝争いが佳境を迎える終盤前に星を取りこぼせば、おのずと賜杯は遠のくというわけだ。

 この日の豊昇龍は支度部屋を出る際、大勢の報道陣に囲まれた霧島に向けて「もう大関(復帰)だな」と声をかける場面もあった。果たして、横綱が主役の座を取り戻す日はやってくるのか。