師匠が〝猛ゲキ〟だ。大相撲春場所6日目(13日、大阪府立体育会館)、横綱豊昇龍(26=立浪)が幕内平戸海(25=境川)を一気に押し出す完勝で1敗を堅守。全勝力士が消えて首位に並んだ取組後は「集中してやりました。動きは悪くない。優勝争い? 気にしていない。一日一番、しっかり集中して結果がついてくればいい」と気持ちを引き締めた。
初日からの3連勝は、いずれも辛勝。4日目には早くも土がついた。その取組後、師匠の立浪親方(元小結旭豊)は豊昇龍に率直な意見を伝えた。「甘く見すぎている。もっと立ち合いから厳しい相撲を取らないと。今場所は完璧な相撲を取っていない。甘さを出さず〝強い〟という姿を見せてほしい。そうしないと優勝は遠のく」。その苦言に発奮し、攻める姿勢を取り戻して連勝した。
新横綱として臨んだ昨年の春場所は、右ヒジなどを負傷して途中休場。場所前に「何が起きても休場しない」と皆勤を宣言していたが、無念の戦線離脱となった。立浪親方は「協会とファンの方には申し訳ない。(皆勤宣言は)ちょっと言い過ぎた」と弟子をかばって謝罪。その後も、豊昇龍は横綱として賜杯を抱いていない。
ほろ苦い当時の記憶を上書きする手段は、横綱初優勝しかない。立浪親方は「(昨年春場所を)もう一度思い出して、その悔しさを晴らしてもらわないと」と弟子にハッパ。豊昇龍は、師匠の思いに応えることができるか。













