ミラノ・コルティナ五輪は6日に開幕。氷上の競技はフィギュアスケートやスピードスケートに注目が集まりがちだが、ショートトラックも負けていない。リレーでのメダルを見据え、カナダ出身のフレデリック・ブラックバーン氏をコーチに招へい。ワールドツアーの女子3000mで3位に入るなど、メダルが現実味を帯びてきた。女子で初代表の渡辺碧(26=トヨタ自動車)が取材に応じ、「氷上の格闘技」と言われるショートトラックの魅力を熱弁。祭典に向けての決意も語った。
ショートトラックは単純にスピードを競うのではなく、予選から何レースも重ねながら勝敗を決めるのが特徴。相手との駆け引きも求められるのが、面白さの一つだ。
渡辺 映像で見ていても面白いが、現地で見るスピード感や迫力はちょっと違う。あのスピードの中で、目まぐるしく順位が変動していくので「さっきまでこの選手は一番後ろにいたのに、何か先頭にいる」くらい展開が変わることもある。「そんなスキマから抜かすの?」みたいなトリッキーな抜かし方もあるので、初めて見る方でも面白いと思います。
ショートトラックはフィギュアスケートと同じリンク(60×30m)で行われる。1周111・12mの短い距離を選手が激しくぶつかり合う。過去には転倒により、大逆転劇が生まれたこともあった。
渡辺 5~7人くらいで滑るが、それぞれの思惑、戦略がある中で、ハマった人や対応できた人が勝っていくと思う。でも、毎回絶対に同じレースというのはあり得ない。私なんかはやっぱり転倒するのが怖いと思ってしまうこともあるけど、勝つ選手は転倒するリスクを取ってでも1位を狙いに果敢に攻めていく。そういう意味ではちょっと運、不運もあると思うが、絶対に強い選手が毎回勝てるわけではないところも面白いと思います。
1つの転倒で大きく勝敗が変わるのがショートトラックという競技。最後まで何が起こるかわからないからこそ、急成長中の女子3000mリレーでメダル獲得のチャンスがある。
渡辺 やっぱり勝つためには多少のリスクは取っている。守りに入って安全にただ滑っているだけではやっぱり勝てない。ただ、無理に接触しに行って失格を取られたりとか、スピードが落ちてしまうのは絶対に避けろと(ブラックバーンコーチに)言われているので、安全かつ挑戦するようなところ、すごく難しいあんばいにはなってくるけど、そこはみんな強い気持ちでやれている。個人としてはとにかく悔いのない形で五輪を終えたいが、リレーの目標はメダル獲得なのでチーム一丸となって頑張りたいです。
日本勢は1998年長野五輪以来、メダルを手にしていない。28年ぶりのタイトル奪取へ、勝負に挑む。
☆わたなべ・あおい 1999年9月16日生まれ。東京都出身。兄の影響でインラインスケートを始め、ショートトラックとの〝二刀流〟で活動。小学校高学年からショートトラックに専念するようになった。2018年平昌五輪、22年北京五輪は代表から落選。26年ミラノ・コルティナ五輪に向けては「脚が細い方がいいので」と回避してきた筋力トレーニングを解禁。五輪切符を勝ち取った。K―POPなどがきっかけで韓国にハマり、韓国語は独学で習得した。157センチ。












