10ポイント下落で混迷の度合いは増すのか――。衆院選(27日公示、2月8日投開票)は既に党首討論会が始まり、事実上の選挙戦に突入している。高市早苗首相は自身の進退をかけて、与党過半数を目標に掲げているが、最新の世論調査では高市内閣の支持率は下落傾向で、不透明な状況だ。
高市首相は19日の解散表明で「与党で過半数」を目標に掲げたが、自民党の古屋圭司選対委員長は「自民党として過半数。与党で安定多数」と上方修正している。高市首相の「与党過半数」は連立を組む日本維新の会へ配慮したもので、内心では古屋氏と同じ単独過半数を狙っての「勝算大あり」との判断での不意打ち解散に踏み切った。
ところが、一寸先は闇の永田町だ。立憲民主党と公明党が合流しての新党「中道改革連合」が結党。「公明党は議席確保の生き残りと同時にいまだ一部で残る自民党との協力関係を断ち切るために大ナタを振った」(永田町関係者)。自民党候補は前回と違い、公明党票を全く見込めない状況になった。
さらに保守系政党とも競合が避けられない。連立を組む維新とは小選挙区で85前後、国民民主党とは100前後、参政党とは180近くでぶつかる。選挙区ごとに情勢は異なるが、保守票の食い合いが予想される。各種予測は自民党の単独過半数獲得から過半数割れまでさまざまな見方が出ていた。
そこに24、25日の毎日新聞の世論調査で内閣支持率が57%で1か月前から10ポイントも下落したことが明らかになった。共同通信のトレンド調査でも4・4ポイント下落の63・1%となった。依然、約6割近い高い支持率はあるものの不意打ち解散はマイナス要因となっていることが顕著に表れた。
とはいえ、衆院選で大きな争点は生まれていない。高市首相が2年間限定の食料品の消費税率ゼロを掲げたことで、チームみらいを除き、いずれも減税や廃止を掲げている。保守系政党が高市政権のアシスト役を買って出る中、リベラル・左派系は高市政権だけでなく、政策面でかぶる中道に批判の矛先を向けている。
24日に行われたニコニコ生放送での党首討論では辺野古移設を巡って、公明と立憲で立場が異なることで、高市首相や社民党の福島瑞穂党首、国民の玉木雄一郎代表らが声をそろえて批判する場面もあった。
東京23区から出馬を予定している自民党の川松真一朗氏の街頭演説に駆け付けた片山さつき財務相は「高市内閣を首班で戦うが、相手の党は見えない。誰なんでしょうか。野田さんなのか、ついこの間まで連立を組んでいた公明党の斉藤さんなのか。私たちは分かりやすい。裏表なくストレート」と訴え、「高市首相を信任するか否か」がテーマの選挙戦に突入する。












