ドジャースの大谷翔平投手(31)の野球カードが、歴史的な高値で次々と取引される中、米老舗スポーツ誌「スポーツ・イラストレイテッド」(電子版)は22日(日本時間23日)に「大谷のカードは、すでに安全な投資と呼ぶには高額になりすぎている」と分析。3つのリスクを挙げ、その理由を解説した。
最初は「供給過多」だ。トレーディング・カード・データベースによれば、大谷の野球カードはすでに約2万4000種類存在するとされており、同誌は「その数は、現役生活を終える頃には容易に6桁(10万種類)に達するだろう」と警鐘を鳴らす。代表的なルーキーカードでさえ、最高評価の鑑定品が1万枚以上存在しており、希少性という観点では不安が残る。カード価格の高さと種類の多さが市場を特別なものにしている一方で、それ自体がリスクにもなり得るという。
2番目は「二刀流ゆえのリスク」。投打を兼ねる唯一無二の存在であることが、大谷カードの価値を押し上げてきた最大の要因だが、同時に投手としての起用は常に故障リスクと隣り合わせだ。登板制限や、仮にドジャースが二刀流を終了させる判断を下した場合、「市場が期待してきた『物語』が揺らぐ可能性がある」と指摘している。
最後は「すでに伝説級の価格帯にあること」だ。大谷の主要なルーキーカードはケン・グリフィー・Jrやデレク・ジーターらすでにキャリアを確立した名選手の代表的カードと同等、もしくはそれ以上の水準で取引されている。
大谷のカード最高額は昨年12月18日に落札された300万ドル(約4億7500万円)。今季のユニホームにあしらわれていた金色のロゴと、直筆サインが入った世界で1枚の超お宝だ。
同誌は「野球の歴史を振り返ると、野球殿堂入りクラスの選手であっても、30代半ばに差しかかった途端、急激な成績低下を経験した例は枚挙にいとまがない」と指摘。その代表例としてエンゼルスのマイク・トラウトを挙げ、「度重なる故障によりカード価格が大きく下落した。この事例は、どれほど愛された選手であっても、市場の評価が急速に変化し得ることを示している」と分析した。
大谷のカード市場は「偉大さがそのまま優れた投資対象になるとは限らない」ことを象徴する一例になる可能性もあるということだ。
同サイトは「大谷のカードは、まるでキャリアのすべてが完璧に展開されたかのような価格設定がなされており、想定外や失敗に対する余地がほとんど残されていない。それこそが、大谷カードが危険な買い物になり得るとされる理由だ。現代の野球カード界で最も人気のある選手である一方、同時に最もリスクの高い存在でもある」と解説する。熱狂が永遠に続くとは限らない。冷静な視点も必要なようだ。













