トランプ政権に拘束されたベネズエラのマドゥロ大統領(63)が5日、麻薬テロの罪などに問われ、ニューヨーク連邦地裁に初出廷した。同日、ベネズエラではロドリゲス副大統領が大統領代行に正式に就任した。あえてノーベル平和賞を受賞した野党指導者のマチャド氏ではなく、国政に根を張っているマドゥロ政権の残党を起用し、米国が徹底監視の下、ベネズエラを間接的に統治しようという意向のようだ。トランプ大統領の次の狙いは…。
トランプ氏は、アメリカ大陸を中心とする〝西半球〟における米国の優位性を回復し、移民を統制、麻薬密売を阻止するために独自のモンロー主義〝ドンロー主義(ドナルドとモンローの造語)〟を主張。手始めにマドゥロ氏を拘束した大義は、2020年に麻薬密輸を共謀した容疑などで指名手配しており、米国で刑事裁判を受けさせるというものだったが、膨大な埋蔵量を誇る石油を狙ってのこととも言われている。
その後、トランプ氏は「コロンビアも非常に病んでいる」「キューバは文字通り陥落寸前だ」と言いたい放題で、ラテンアメリカを支配しようとする勢いだ。
米国事情通は「トランプ氏にとっての麻薬問題において、ベネズエラは『経由』地であって、一番怒っているのはコカイン工場だらけのコロンビアです。次にアメリカ大陸の社会主義国家のリーダーで反米であるキューバにも不信感を抱いています。また、国境を接しているメキシコの不法移民問題、合成麻薬フェンタニル流入問題も嫌っています。とはいえ、それぞれの国は、ベネズエラのように石油埋蔵があるわけではないし、関税戦争で十分にダメージを与えられているので、武力行使は考えにくいでしょう」と話した。
次のターゲットとして有力なのは、連日デモ続きで揺れるイランだ。米国は昨年6月、イランの核施設を空爆した。
「独裁的な最高指導者ハメネイ師とイスラム革命防衛隊に対する抗議活動が都市や町で行われています。さらにトランプ氏が『もし彼らが過去のように人々を殺し始めたら、米国は彼らに大きな打撃を与えるだろう』と介入を示唆したことで、デモ活動家が勇気づけられており、武装蜂起や革命に発展する可能性もあります。米国得意の経済的締め上げ、内乱の誘発、そして直接的な軍事的威嚇がここにきて、成功しているのです」(同)
地理的に大きく離れているイランを狙う理由はあるのか。ロシア事情通は「米国が狙うのは、エネルギー支配の確立です。今回、ベネズエラを間接的に手に入れました。確認されている石油・天然ガス埋蔵量が多い国として残るのは、ロシアとイランです。核保有国ロシアは無理だとして、核施設を破壊した上、デモで揺れるイランを今、狙うのは合理的でしょう」と指摘した。











