【F1・角田裕毅 レッドブル苦闘の日々(3)】相次ぐ〝不可解裁定〟にも角田は悩まされた。6月のカナダ・グランプリ(GP)では、ペナルティーを巡って角田とその他の選手との〝差〟が物議を醸した。
角田はフリー走行3回目(FP3)で、赤旗中断中にすぐ前を行くオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が破損したパーツをまき散らしながら走行していたため、安全を考慮して追い抜いた。だが規則では赤旗中の追い抜きは禁止のため、10グリッド降格の厳罰処分に。決勝は最後尾スタートとなり、追い上げ実らず12位に終わった。
この決勝では、角田と同様の追い抜き違反の事案が次々と発生。レース終了間際にセーフティカーが出動し、チェッカーフラッグ後もシグナルは表示されたままだったが、・ピアストリやシャルル・ルクレール(フェラーリ)ら7人が前の車を追い越してしまった。
もちろん、規定違反となったが、問題はその処分内容。角田と同じくタイムペナルティーや降着などが予想されたが、いずれも警告止まりというまさかの裁定。レース結果には全く影響がなく、事実上の〝無罪放免〟となったのだ。
角田はこの違反が発生した際にチームの無線で「特に昨日、赤旗であのバカげたペナルティーを僕が受けたんだから、今回は彼らにペナルティーを与えるべきだ」と主張したが実らなかった。
7月の英国GP決勝では22周目にハースのオリバー・ベアマンが角田にバトルを仕掛けて接触。すると角田が相手をスピンさせた〝加害者〟と裁定委員が判断。角田は10秒のタイムペナルティーとペナルティーポイント1点の〝厳罰〟が下ったが、ベアマンはおとがめなし。映像ではどちらかに過失があるかは判断しにくく、角田にだけ露骨な厳罰を与えた国際自動車連盟(FIA)の裁定が批判を浴びた。
12月の今季最終戦アブダビGP決勝では23周目に角田とランド・ノリス(マクラーレン)が激しくバトル。角田はマシンを左右に動かして抵抗するもノリスはイン側から強引に抜き去った。角田は進路変更を複数回行ったとしてペナルティーを受けたが、本来は違反となるコースアウトしての追い抜きを行ったノリスは処分なしだった。
レース後、角田は取材エリアで裁定への不満を爆発。さらに「DAZN」の「WEDNESDAY F1 TIME」で振り返った際に「ちょっと謎が多かった。まあFIA(国際自動車連盟)がいつものFIAだなって感じながら走っていました」とあきれた様子で語っていた。













