大相撲初場所(11日初日、東京・両国国技館)で、元大関の朝乃山(31=高砂)が2024年名古屋場所以来9場所ぶりに幕内土俵に上がる。三段目から再起した人気力士の歩みとは――。

【朝乃山、再出発の軌跡(3)】6場所ぶりに関取復帰した25年の秋場所で、初日に十両旭海雄(大島)をすくい投げで破って白星発進。「ケガが明けてからの十両だったので、素直にうれしい」と喜びをかみしめた。

 十両土俵入りでは「朝乃山富山後援会」から贈られた化粧まわしを着用。「何をつけるか迷いましたけど、一番は地元の富山後援会。どんな時でも応援してくれた。そういう意味でつけたかった」と感謝の気持ちを伝えた。

 昨年10月のロンドン公演を控える中、6日目にはチャールズ英国王の弟エドワード王子と妻ソフィ妃が国技館に来場。日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)と2人で出迎えた。大役を務め終えて「大相撲という魅力を知ってもらいたいですね」と笑みを浮かべた。

 十両復帰の場所を12勝3敗の好成績で終え、西十両4枚目で九州場所に臨んだ。しかし、幕内復帰を目指す中で、まさかの初日から2連敗となり「自分が弱いだけ。普通に稽古不足」と反省。それでも「明日はやってくる。引きずっていてはダメ。吹っ切っていかないと」と気持ちを切り替えた。

 そして3日目から怒とうの6連勝。9日目に十両日翔志(追手風)に敗れたが、10日目から再び6連勝で千秋楽まで走り切った。「再入幕できれば、自分の相撲人生の新しい勝負。大ケガから土俵に立っているので一歩ずつ地道にいきたい」と決意を新たにした。

 2度目の復活を果たした元大関が、覚悟を胸に初場所の土俵に立つ。

エジンバラ公爵夫妻を出迎えた朝乃山(左)と八角理事長
エジンバラ公爵夫妻を出迎えた朝乃山(左)と八角理事長