自民党と日本維新の会が連立を視野に協議を続けている。16日、自民党の高市早苗総裁は維新に対して首相指名選挙での連携と閣内協力の要請を行った。つまり、連立政権を作って維新から閣僚を出してほしいということだ。トントン拍子に進んでいるが、ハードルもありそうで――。

 この日、自民党と維新は政策協議を行った。維新からは12項目の政策実現を要求。維新の藤田文武共同代表がⅩでメモを公開しており、ガソリン暫定税率の廃止、食品消費税の2年間ゼロ、副首都構想、そして、企業団体献金の廃止などを要望したと明かしている。

 自民党にとって食品消費税の2年間ゼロと企業団体献金の廃止はハードルが高いが、維新は副首都構想と社会保障改革を絶対条件としている。協議は17日も続けられる。

 自民党と維新が組んでも衆院で過半数には足りない。麻生太郎副総裁は衆院会派の有志・改革の会に首相指名選挙での協力を要請。同会は7人おり、対応が注目される。

 着々と首相のイスに近づく高市氏だが、懸念もある。維新の本拠地である大阪の事情だ。大阪では自民党大阪府連と維新が長年、選挙で争ってきた。もっとも維新が圧倒しており、昨年の衆院選では大阪にある19の小選挙区すべてが維新のものとなっていた。

 それだけに大阪では総裁選でも維新との距離が近い小泉進次郎農相よりも高市氏への期待が高かった。大阪府の党員・党友票は高市氏が1万1896票で小泉氏が3809票だった。大阪の演説会では元議員があいさつで高市氏支持を明かすと歓声が上がったほどだ。

 ところが、公明党の連立離脱をきっかけに高市氏と維新が急接近。にわかに大阪府連の立場が不透明になった。夏の参院選で自民党から大阪選挙区に出馬して落選した柳本顕氏はXで「維新の連立入りそのものは悪いことでは無いと考えています」としながらも、「大阪19選挙区を全てを維新に明け渡すような政権・自民党執行部であるなら支持はできません」と、連立は容認しても選挙区調整には反対と記した。選挙では戦いたいということだ。

 永田町関係者は「大阪における維新の強さは圧倒的で、自民党だけでなくほかの野党も歯が立たない。それだけに戦うのを止めたら今以上に押し込まれて将来的にも太刀打ちできなくなるのではないか」と指摘した。

 果たして高市氏は自民党大阪府連を説得できるのか。