自民党総裁選(22日告示、10月4日投開票)に林芳正官房長官が16日、立候補を表明した。下馬評では小泉進次郎農水相と高市早苗前経済安保相の一騎打ちムードだが、〝第三の男〟に急浮上している。
林氏のキャリアは輝かしい限りだ。東大卒業後、三井物産、ハーバード大を経て、1995年に参院初当選。以後、防衛相、経済財政相、農水相、文科相、外相など主要閣僚を歴任し、現在は官房長官を務めている。
「答弁、事務能力が高く、閣僚が辞任、不在となった時のピンチヒッターでも重宝されてきました。岸田政権での官房長官も裏金問題で松野博一氏が更迭された後釜でした。岸田、石破氏と2人続けて、辞任に追い込まれ、いわば〝未亡人〟となった身で、本来は連帯責任を問われてもおかしくないところですが、黒子に徹していることでダメージを最小限に抑えている」(永田町関係者)
それでも林氏は自責の念はあるようで、この日の出馬表明の冒頭では「石破総理を私なりに一生懸命支えてきたつもりだが、退任するということで非常に申し訳なく、残念な気持ち。しっかりと受け継いで党をリードし、この国のかじ取りをしていく決断を固めた」と話した。
党存亡危機の難局で、小泉氏と高市氏に注目が集まっているが、党内では林氏にもチャンスがあるとの見方が多い。
「タカ派の高市氏や経験不足の進次郎氏は不安視されるが、林氏は公明党はもちろん、維新や国民民主党とも無難に連携できそうで、とにかく手堅い。決選投票に残ることができれば、一気に受け皿になる可能性がある」(党関係者)
足りないのは知名度で、出馬表明を皮切りにテレビ出演を解禁するなど、攻勢をかける。決選投票進出にはいかに党員、党友の地方票を集められるかがカギで、週内にも正式に出馬会見を開き、具体的な政策〝林プラン〟を披露する予定。派手さはないが、いぶし銀の登場に高市、小泉両陣営は気が抜けない状況だ。












