ヤンキースとマイナー契約した傘下3Aスクラントンの前田健太投手(37)が16日(日本時間17日)に単独インタビューに応じた。スクラントンでは2度登板し、計11回を投げて10安打5失点(自責点4)、13三振、1四球、防御率3・27だ。
ここまで2試合のみだが、カブス傘下3Aアイオワ時代(12試合)と比べ、被打率は2割4分5厘と2割4分4厘と変わらないものの、投球内容は大きく向上している。奪三振率は7・06から10・64に上がり、与四球率は3・92から0・82に下がった。復活の手応えを感じているようで、ポジティブな言葉が繰り返された。
――自身の状態は
「大分戻ってきている、というか戻った。カブス(傘下マイナー)の最後の方もそうだが、こっちに来てからも、自分の中ではいい状態で投げていると思う」
――何が戻ったのか
「ボールの強さもそうだし、投げている感覚も、全てと言っていい」
――スクラントンでは2度目の登板でもストレートの球速93マイル(約150キロ)をマークした
「(MAXよりも)平均球速が大事で、ピンチとかで力を入れた時に93、94(マイル=約151・3キロ)ぐらいを出すことも大事。そういう状態にあるし、実際、出る時に出ている」
――投球面で何かを求められているのか、それとも任されているのか
「特にない。任せられているわけではないが、試合の中ではもちろん課題はある。こういうボールを投げてみようかとか、スライダーとチェンジアップに関しては特にこれを変えろとか言われることはない。使うタイミングとか、打者によってとか」
――マイナーでも気迫のこもった投球は健在だ。ファンや、関係者から高い評判を得ている
「それは変わらないし、そこが無くなったら終わりだと思う。プロである以上」
――メジャー10年目はマイナーでタフな時間を過ごしている。どのように今季を走り抜こうとしているのか
「自分自身を高めることが大事。とにかくいい状態を保ち続けないと(メジャーに)上がるチャンスはない。ただ、上がるためには、誰かが不調だからとか、ケガがあったりとかではないと思うし、自分が頑張れば上がれるという簡単なものではないと思うが、とにかくいい状態をキープしないとチャンスは来ないと思う」
――今のモチベーションは
「自分を高めること、それに集中している。そんな簡単にメジャーって入れ替わるものではないし、(誰かが)60日間のIL(負傷者リスト入り)とかでもない限り、そんなに簡単にチャンスは巡ってこない。あまりメジャー、メジャーって、そっちにモチベーションを持っていくと、人の(ケガなどの)不幸を願ってしまうので、そういうのはイヤ。もちろん上がれたらうれしい。上がれなくても後悔はない。とにかく自分の技術、投球を高めていくことに集中したい」
――今季で米国でのプレーを締め括り、来季から日本に復帰してプレーすることをほのめかすような発言もあった。今は
「あまり考えていない。残りちょっとなので、今のこの環境に集中してやっていきたい」
――今季は残り2か月を切った。もしかしたら(メジャーに昇格してプレーオフで)3か月になるかもしれない
「どうですかね。残りは長くはないと思う。とにかくここに来てというか、(カブス傘下でプレーしていた)数か月前からそうだが、自分の投球を取り戻すことが出来ているので、そこは自分自身、安心している部分でもある。こうやってチャンスももらえているので、いい結果を残せるようにやりたい」
――取り戻したもの、失ったものは何だったのか
「タイガースでやっていたことと、今やっていることがホントに真逆、正反対だった。(例えば)タイガースから勧められたのが、スイーパーを横振りにすること。スピードもそっちの方が出るんじゃないかって、それで横でやっていた。ほんと、最初の一か月間、5月はそのままやっていて酷くて、ちょっと違うなと、もうどうにもならなくなっていた。それでカブスに行って投手コーチと話をして、『やっぱり横じゃないよね、縦で使った方がいいよね』と。身体を縦に使うようにしてから全部が戻った。メカニクスが悪い方向に向かっていたので、それを正したという感じ」
――横の動きを取り入れた時、納得していたのか
「調子が悪かったので、球団(タイガース)からこうやっていかないかと言われたら、メジャーではそれをやるしかないので。自分の状態が悪かったので挑戦してみようと、そこで新しい自分が見つかったり、人によってはパッと良くなる可能性もゼロではないので。ただやってみたらダメで、やめたらまた戻ったという。ちょっと気づくのが遅かったなと、自分でももったいなかったなと思うが、(遅くても)気づけたのは良かった。カブスでは『修正のために投げてくれ、良くなるためには点を取られてもいい、気にするな』って言ってくれていた。ほんと、戻って良かった。あのままの状態で投げていたらぐちゃぐちゃになっていたと思う。今はマイナーになるが、自分の投球を戻せたことは良かった」
――それは今季に限らず、来年以降も投げていくためにはとても大きなことだったのでは
「そうですね、4月の状態だったら、自分でもヤバいと思った。それは衰えとかじゃなく、完全にフォームが狂っているって自分で分かっていたので、それをしっかり直せて良かった。それに気づかせてくれたカブスの投手コーチ、スタッフに出会えて良かった」











