接戦ではなく完勝だ。格闘技イベント「超(スーパー)RIZIN.4」(27日、さいたまスーパーアリーナ)で、朝倉未来(33)がクレベル・コイケ(35=ブラジル)に判定2―1で勝利し、リベンジを果たした。試合後にクレベルが判定への不満を口にするなど、僅差にも見えた試合を〝バカサバイバー〟こと青木真也(42)はどう見たのか。忖度なしに鋭くメスを入れつつ、要らぬ言葉で勝利に水を差した。

 試合は一見して、どちらがペースをつかんでいるか分からない展開となった。1ラウンド(R)から組みついてのテークダウンを狙われた未来だが、コーナーを背にしてグラウンドの攻防に持ち込ませず。2Rにはしびれを切らしたクレベルに引き込まれて下からの絞め技を狙われたが、これもかわしながらヒジやパンチを落とす。最後はクレベルがマットに背中をつけ、未来が立っている〝猪木―アリ状態〟となり、フットスタンプを仕掛けたところで終了のゴングが鳴らされた。

 その直後は両雄が勝利を確信。ジャッジも2―1と割れたが、未来の手が上げられた。この結果に未来は「諦めずに続けていたら、いいことありますね」と安堵の表情だ。一方のクレベルは「勝利を盗まれた」と不満あらわ。榊原信行CEOも「ジャッジ泣かせの試合だった」と話した。

 しかし、青木は「朝倉さんの完勝だ」と声をしゃがれさせながら断言する。その理由を「朝倉未来がリングを使って、テークダウンを徹底的に切った。これでしびれを切らしたクレベルに引き込ませて、上から殴ってダメージポイントを取ったんだ。逆にクレベルはグラップリングで攻めてはいたけど、ダメージをほとんど与えていないんだよ」と説明する。RIZINの判定基準は相手に与えたダメージが最優先され、アグレッシブネス(積極性)、ジェネラルシップ(支配度)と続く。この最優先されるダメージを、明らかに取っていたというのだ。

 ではなぜ、テークダウンを許さなかったのか。この疑問に青木は「クレベルは未来の足を外から取って、小外刈りを狙っていたんだ。これに対してコーナーを背にしながら(相手の脇に上から腕を刺す)オーバーフックでしのいで、テークダウンさせなかっただろ」とメガネを光らせる。これを踏まえ「これで未来的には2戦連続で塩試合だけど、僅差で勝ってのけた。大したもんだ。不良のケンカではなく、MMAとしてちゃんと勝ったと思うよ」と珍しく褒めた。

 と、ここで終わっておけばいいものを「でもさ、これで未来は〝リベンジに強い〟っていう『設定』ができたじゃん?」と、未来が次戦の相手候補として2年前に敗れたヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)の名を挙げたことに触れる。そして「違うだろ! 指名するならシェイドゥラエフ一択だろ。何をシェイドゥラエフから逃げてるんだって!」と現RIZINフェザー級王者ラジャブアリ・シェイドゥラエフ(キルギス)との対戦こそ希望するべきだと老害を振りかざした。

 そんな言いたいことを言い終えた青木は「俺を見ろよ。俺なんて今日は昼からDDT青梅大会に出てたんだぞ。その間にお前は何をやってたんだ? 楽をしないでシェイドゥラエフと戦え!」と意味不明なことを口走り始めたので、そっと通話を終えさせてもらった。