トランプ米大統領が4日、12か国からの入国を禁止する渡航禁止令に署名した。9日に発効する。この入国禁止令は、コロラド州の〝テロ攻撃〟に触発されたものだという。

 トランプ氏は43か国を検討した結果、アフガニスタン、ミャンマー、チャド、コンゴ共和国、赤道ギニア、エリトリア、ハイチ、イラン、リビア、ソマリア、スーダン、イエメンの12か国の国民の入国を全面的に禁止するとした。また、ブルンジ、キューバ、ラオス、シエラレオネ、トーゴ、トルクメニスタン、ベネズエラの7か国の国民の入国も一部制限される。

 だが、早くも疑問の声が上がっている。

 そもそも今回の禁止令のきっかけとなったのは、コロラド州ボルダーで1日に開かれた、イスラエル人の人質を支援する集会で、「パレスチナを解放しろ」と叫んだモハメド・サブリ・ソリマン容疑者が火炎瓶を群衆に投げつけるなどし、12人が負傷した事件だった。ところが…。

 米国事情通は「ソリマン容疑者はエジプト国籍なのですが、エジプトは禁止国に入っていないのです。諜報機関が機能していない、もしくはトランプ政権に正しい情報を伝えていないのかもしれません。国際的テロと無縁なエリトリアが禁止国に含まれているなど、基準がよく分かりません」と指摘する。

 4月に相互関税をかける国と地域を発表した時は、ペンギンなどの野生動物しかいない無人島ハード島とマクドナルド諸島や、人口が約2000人のノーフォーク島が含まれるなど、意味不明なところがあった。

 同事情通は「相互関税の時も『ウィキペディアで調べて、リストアップしただけ』とささやかれましたが、今回の入国禁止もよく分からず、専門家からは、対象国の学生、労働者、観光客などの米国入国を禁止しても、米国はより安全にならないだろうと言われています」と話している。