悲願達成はなるか。大相撲春場所8日目(16日、大阪府立体育会館)、元大関の幕内高安(35=田子ノ浦)が、新横綱豊昇龍(25=高安)を力強く押し倒して7勝目(1敗)を挙げた。

 取組後は「(立ち合いの)当たりは悪くなかった。左が深く入ったので、相手の動きを止められた」と自画自賛。豊昇龍から初めて金星を獲得し「横綱に勝つと、いい雰囲気。(館内が)盛り上がっていた。気持ち良かったです。横綱に勝つのは達成感がある」と笑みを浮かべた。

 初場所後の2月28日に35歳の誕生日を迎えても、衰えの兆候は見られない。「(35歳は)一つの節目。相撲をやって20年。(入門当時は)20年も相撲を取るとは思わなかった。こうやって上(幕内上位)で相撲を取れているのが感慨深い。やっていて良かったと思う」としみじみ語った。

 中日を終えて1敗を守り、賜杯レースの首位を並走。これまで何度も優勝争いを繰り広げたベテランは「やり残したことがある」。悲願の初優勝へ向けて、静かに闘志を燃やしていた。