F1の今季開幕戦オーストラリア・グランプリ(GP=16日決勝)が迫る中、レーシングブルズの角田裕毅(24)に、来季から参入するキャデラックへの移籍説が再燃している。

 国際自動車連盟(FIA)とF1運営会社は7日に、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が支援する「キャデラックF1チーム」が2026年から参戦することを正式に承認した。F1界にとってビッグニュースとなったが、この話題の渦中にいるのが角田だ。米メディア「LWOS」は「角田がキャデラックにとって意外な選択肢になる理由」と題して、レーシングブルズとの契約が今季限りとなる角田の新天地候補と指摘した。

「角田裕毅は今シーズンで契約が終了する、数少ないドライバーの一人だ。このカテゴリーの他のドライバーがほとんどが新人であるのに対し、この日本人ドライバーはF1で5年の経験がある。ハースとアウディが彼の獲得に興味を示したことからもわかるように、彼の市場価値は近年大幅に上昇している。キャデラックと関係のある他のドライバーよりも、角田は市場で大きな影響力を持っている」と同メディアはまず、角田の実力が移籍市場で注目の的になっていると強調する。

 キャデラックのグレアム・ロードン代表は「まだ非常に才能のあるドライバーが(26年の市場に)何人かいる。参入が確定するまではドライバー市場に入れなかったが、今は参入が確定したので、それに向けて前進することができる」とドライバー選定について言及。一部では本拠地米国のドライバーを優先的に模索しているとの指摘もあるが「もちろん、私たちは実力に基づいてドライバーを雇うつもりだ」と国籍は問わず実力を優先する方針を示した。

 今季終了後にフリーとなる選手は限られ、その中で角田は最も実力があると見られている。キャデラック側が熱視線を送るのは、自然な流れだ。角田側にもメリットはある。

「角田の最優先事項は、グリッド上で契約満了を迎えるドライバーが圧倒的に多い26年のシートを確保することであるはずだ。キャデラックがポイント獲得を争えるほどの速さを持っているとすれば、彼が自分の市場価値を維持し、さらに高めるために必要な力を持っているはずだ。長期的に見て(移籍の)より良い機会が訪れた場合に、彼が有利な立場に立てる可能性が高まる」と同メディアは分析。性能面で苦戦が予想されるキャデラックでも一定のパフォーマンスを発揮できれば、大幅な選手のシャッフルが起きそうな来季終了後の移籍市場で、一気にステップアップも望めるというわけだ。

 角田は昨季中にもキャデラックからの関心が取りざたされていた。〝自動車業界の巨人〟の参戦が正式決定したことを受けて、角田とのタッグが実現するのかさらに脚光を浴びそうだ。