戦国Jリーグで主役となるのは、歴戦のベテランか、破竹の勢いの新星か。明治安田J1リーグは第3節(26日)まで終え、昨季15位の湘南が3連勝で首位に立つ一方、2連覇中の神戸が未勝利(3分け)と波乱の幕開けとなった。元日本代表FW武田修宏氏(57=本紙評論家)はこの日、ともに今季好スタートを切った清水―広島戦(アイスタ)を視察。MF乾貴士(36=清水)らベテラン勢を高く評価する一方で、Jリーグの将来を見据え緊急提言を行った。
まだ始まったばかりだが、今季のJ1は戦前の予想とは異なる様相を呈している。ここまでの戦いについて武田氏は「湘南が首位とか、(昨季J2の5位でプレーオフを経て昇格した)岡山が2勝したり、各チームにそんなに差がないように感じる。混戦になるんじゃないか。その中で外国人選手のデキだったり、夏以降の補強で変わってくる」と今後の展開を含めて語った。
その中で、3年ぶりにJ1復帰を果たした清水は2勝1分けと好スタート。武田氏はチームの攻撃を牽引する乾に注目する。「今日見たけど、サッカーを楽しんでいるのは変わっていない。今のJリーグはハードワークして守備をしなければならないというのはあるのだけど、彼は遊び心あるサッカーをしているよね。見ていても楽しいし、素晴らしいプレーヤー」と賛辞を送った。
この日は無得点だったものの、かつてJリーグをけん引した名門同士の対決で注目された16日の開幕節・東京V戦(国立)で大活躍を見せるなど、強烈な存在感を発揮している。
乾と同じベテラン勢では、神戸のFW大迫勇也(34)が22日の名古屋戦で2得点を挙げるなど、今季も圧巻のパフォーマンス。「別格だと思う。乾もそうだけど、他の選手と比べても群を抜いている。レベルが高い」と絶賛した。
一方で、武田氏は「乾や大迫が活躍するようじゃダメ」とも口にする。それはJリーグの将来を見据えての危機感からだ。「少しくらいずうずうしくてもいいから、ベテランを追い抜こうとしていくような若手が出てほしい。現場で話を聞くと、いい選手でも、おとなしい子が多いみたい。グイグイ自分をアピールできる選手がJリーグに出てこないと、リーグのレベルが上がっていかない」と説明した。
もちろん希望はある。その代表格が、広島の大卒ルーキーFW中村草太(22)だ。
町田との開幕戦で勝ち越しゴールを決めるなど、すでに今季公式戦4得点をマーク。日本代表の森保一監督も注視している超新星だ。
武田氏はこの日の試合で実際にそのプレーを目にして高く評価。「後半から出てきた中村はよかった。こういうアピールをしていく10代や20代前半の選手が、30代の選手を超えていく状況になってほしい。そういう期待は持っている」と力説した。
実績あるベテラン勢の活躍に、イキのいい若手の躍進。Jリーグの盛り上がりは世代闘争が左右しそうだ。












