オカルト評論家・山口敏太郎氏が都市伝説の妖怪、学校の怪談、心霊スポットに現れる妖怪化した幽霊など、現代人が目撃した怪異を記し、妖怪絵師・増田よしはる氏の挿絵とともに現代の“百鬼夜行絵巻”を作り上げている。第188回は「蓑坊主」だ。

 ある地方に伝わる妖怪であり、夕方の雨の中、姿を現すという。

 蓑を着て、背丈ほどある錫杖を持つ。その出現が死の前兆とみなされている死神的存在で、蓑坊主が出た数だけ集落から死者が出る。

 蓑坊主は自分が連れて行く死者の葬式にも参列するらしい。その葬式において、過去に蓑坊主を目撃していた人物が再度蓑坊主に見つけられると、その人も死者の国に連れ去られてしまう。

 ネットで「蓑坊主」と検索すると福井県という地名が関連ワードで上がるので、なんらかの関係があるのかもしれない。

 そこで山口敏太郎タートルカンパニー所属の社員(福井県出身)に調べてもらったところ、以下の結果となった。
「蓑坊主ですが、福井県出身のお父さんや親戚に聞きましたが、『聞いたことがない』そうです。そこで話の内容を伝えたところ、考えられるのが『名田庄村ではないか』ということでした。名田庄村なら安倍晴明や土御門家が流れて来ていた土地なので、確かに何かあるかもしれません。いずれも推測ですがそんな感じです」

 他に蓑に関する妖怪と言えば、近江国に出る妖怪で雨の日に蓑にまとわりつく「蓑火」が連想される。また、絵しか残されていない妖怪として鳥山石燕の妖怪画集「百器徒然袋」に見られる「蓑草鞋」というものがいる。これは胴体が蓑、両足が草鞋というビジュアルをしている。