【病院通いになる前に健康寿命を伸ばす! プレメディカルケア】

 スポーツトレーナー・永井正彦氏による健康アドバイス。実際の事例をもとに、解説します。今週はこんなご相談。

【お悩み】テレビの音量が大きすぎると孫から指摘されました。まだ補聴器の世話にはなりたくないのですが、何か対策がありませんか?(60代男性)

【アドバイス】ラジオのボリュームを絞って集中して聞くと、耳のフォーカス機能を高める訓練になります。

【解説】音が聞こえにくい要因として考えられることは、聞き取りづらい不明瞭な声を聞いている時か、全体的に音が小さくて聞こえないかです。

 耳は外耳・中耳・内耳と3つの部分に分かれていて、内耳にあるかたつむり管の内部には、リンパ液と呼ばれる水が満たされています。加齢によってリンパ液の量が減ってくると振動がうまく送れなくなり、聞こえにくくなっている可能性はありますが、聴力は訓練することで完全には戻らないものの、ある程度までは高めることができます。

 聞き取りづらい人の声なら、耳を軽く引っ張ったり、耳横に手を当てるなど、聞く集中力を高める必要があります。聞く集中力を高める訓練として効果的なのは、音だけに集中できるラジオです。昨今、テレビはテロップが増えていて、スピーカー機能も向上しているので、耳の認知機能が衰えているケースも考えられるからです。

 ラジオのボリュームを下げ、ギリギリ聞こえるぐらい離れたところで、小さい音を聞き取る練習を習慣にする。耳にはいろんな音が一斉に入ってくるので、耳のフォーカス機能を高める訓練になります。フォーカス機能が高まれば、友人同士で話をしている時、電車が近くを通っても話に集中できるようになり、電車の音も気にならないような感覚になれたらベストです。

 クライアントさんの中には、入れ歯の調整で聴力が回復するケースもありました。アゴと聴力は密接な関係。アゴのバランスが悪くなり、耳が聞こえにくくなっていることもあるのです。

 耳の周りの血流をよくするため、お風呂に入った時に温まった手で耳を覆ってあげることも、聴力向上効果が見込めます。