米新興企業のソウル・マシンズが1962年に死去したハリウッドの人気女優マリリン・モンローと会話できるサービス「デジタル・マリリン」を発表した。
同サービスは独自の生成AIによって生前のモンローの動きや感情表現をリアルに再現し、相手の表情を読み取って自然な会話が可能だ。「デジタル・マリリン」は米ブランド管理会社とのコラボで実現したが、同社はモハメド・アリやエルビス・プレスリーの肖像権も保有していることから今後、2人についても同様のサービス開始を期待する声が上がっている。
今や生成AI市場は世界経済をけん引するまでに拡大し、世界の株高を支えている。リアルなアバターを駆使した動画で広告分野にも進出しており、今後さらなる発展が予想される一方で、その危険性も指摘されている。
そんななか日本の生物愛好家の間で最近、衝撃的な動画が話題を呼んだ。「カワセミとメジロが同じ枝に並び、カワセミが水中に飛び込んで取ってきた魚をメジロが奪い取って丸のみする動画が拡散されたんです。メジロが魚を食べるなんて話は聞いたことがなく、詳しい人ほど生成AIによるフェイク動画ではないか、という見方が広がりました」(生物研究者)
カワセミは英名で「キングフィッシャー」と呼ばれるほど魚食に特化した鳥として知られる一方で、メジロは基本的に花の蜜や木の実、昆虫を餌とする鳥だ。そのメジロがカワセミから魚を奪い取って丸のみするのは、にわかに信じがたいというワケだ。
しかし、SNS上でのファクトチェックの結果、動画は韓国国内の人為的に作られた特殊な状況下で撮影されたものだった可能性が浮上。これにより生成AIによるフェイク動画の可能性は、いったん否定されて話題は収束した。
とはいえ、前出の生物研究者は生成AIによる悪影響をこう解説する。
「学術の世界では証拠が最重要。その意味では生成AIでリアルな生物学的価値のある動画が捏造された場合、どうやって真偽をチェックするかという問題が生まれつつある。今回の魚を食べるメジロの動画で疑念が生まれたのは、そうしたチェック機能がないためで、早急な対策が必要になりそうです」
1~2月、生成AIを使用したテイラー・スウィフトのディープフェイク画像が、Xで拡散された。生成AIによるディープフェイクの脅威は、生物学の世界にまで及ぼうとしている。












