岸田文雄首相は5日、参院予算委員会で早期の衆院解散・総選挙を改めて否定した。

 同委員会でれいわ新選組の山本太郎代表から「裏金問題で国民に信を問う解散が必要ではないか。いつ解散しますか」と質問された岸田首相は「政治資金をめぐって国民のみなさんに大きな不信の思いを抱かせてしまった政治の信頼を失った。このことを深刻に受け止めています。それ以外のことはいま考えておりません」と答え、早期解散を否定した。

 与党で連立を組む公明党の山口那津男代表は衆院3補欠選挙(4月28日投開票)に合わせた衆院解散・総選挙を否定。自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を踏まえ「政治不信が深まり、内閣支持率が下がり続けている状況です。信頼回復するトレンドを作り出さない限り解散すべきではない」と語った。

 しかし、野党は岸田首相の発言を額面通りに受け取ってはいない。

 立憲民主党の岡田克也幹事長は会見で「連立パートナーである(公明党の)山口さんが言えば、それなりの抑制力があるかもしれません」と前置きしつつも「野党はいたって関係ない。総理が(解散を)やりたいと思えばいつでもできる。いつあってもできるように準備しておかないとならない。ただし、国民の多くの方が疑念をもって政倫審の受け答えで、さらに疑念が深まっているなかで、このまま解散ということになれば国民から厳しい批判を浴びることになると思います」と語った。

 日本維新の会・音喜多駿政調会長も「わが党では馬場代表や(藤田)幹事長が発言している通り、4月解散があり得るということを想定して(選挙)準備をしている」と臨戦態勢であることを明言。

「公明党さんもおっしゃっている通り、常識で考えれば、この状態で解散すれば強い批判が向かうだろうし、公明党の理解も得られないわけですから相当ハードルは高いと思います」と見解を述べならも「一方で岸田総理は何をしでかすかわからないと言われているように、派閥の解消も1人でブチ上げ、政倫審の出席も1人でブチ上げた。私が閣僚なら羽交い絞めにして止めますよ。ただ、羽交い絞めにされる前に(解散を)宣言してしまうという方ですから、いつ解散があっても準備をしていくと、そのことに尽きると思います」と気を引き締めた。

〝伝家の宝刀〟ともいわれる首相の解散権、岸田首相はいつ行使するのか。