今季限りで引退するベルギー1部シントトロイデンの元日本代表FW岡崎慎司(37)に、元日本代表FW武田修宏氏(56=本紙評論家)が惜別メッセージを送った。武田氏は岡崎と長年親交があり、その人間性やプレースタイルの〝原点〟を象徴するエピソードを披露。引退後の第2のサッカー人生では、再び世界で活躍する姿に期待を寄せた。
岡崎は2月26日に自身のX(旧ツイッター)で「引退を決意しました。選手として最後まで全力を尽くします。応援よろしくお願いします」と表明し、プロ生活20年でユニホームを脱ぐことになった。武田氏の記憶の中で強く印象に残っているのは、岡崎の選手としての実力だけではない。
「現場でサッカーの取材をしていて日本代表の練習や試合に行くこともあるが、彼は練習が終わった後、待っている記者一人ひとりに足を止めて、最後の最後まで丁寧に話をしていた。本当にピッチ内でも、ピッチ外でも謙虚で、温かい人間性だった。素晴らしいの一言に尽きる」と真摯な人柄を強調した。
岡崎は日本代表のエースとしてはもちろん、世界最高峰のイングランド・プレミアリーグで2015―16年シーズンにレスターの主力として優勝に貢献。最前線に位置するストライカーとして、世界で最も成功した日本人選手だ。そこまで飛躍できた〝原点〟を象徴するエピソードがある。
武田氏が「日本のストライカーが世界で活躍するためには?」と聞くと、岡崎は「プレミアで活躍しているストライカーは監督の言うことを聞かないし、自分勝手な選手が多い。でも、試合で点を取れば使われる。あとは自分の得意な〝形〟を持つストライカー」と答えたという。
さらに、岡崎は並み居る猛者の中では「普通に勝負したら勝てない」と痛感。「自分は守備でもハードワークする、献身的なストライカーを目指して勝負する。あまり海外のストライカーは守備をしないから、日本人選手の良さを出していく」と決意して進化を遂げたのだ。
こうした姿勢に、武田氏は「長所を生かして、常にどうしたら試合に出られるかを考えているから、世界のトップなんだと感心した」と脱帽。そんな唯一無二の経験があるだけに、今後は岡崎にしか成し得ない道があると確信している。武田氏は「気遣いができて努力家だから、将来は世界で活躍する指導者として、海外で成功してほしい」と期待を寄せた。
最後に「代表の9番が似合うのは、釜本邦茂さん、中山雅史さん(現J3沼津監督)、岡崎。この3人だ。残り少ない期間だが、まだまだ試合を楽しんで頑張ってほしい」とエールを送った。日本屈指のストライカーは、指導者としても期待大だ。











