政治資金パーティーを巡る裏金問題が自民党を直撃する中、東京・武蔵野市長選挙(24日投開票)が17日、始まった。裏金問題がどこまで影響するかが注目されている。窮地にある岸田文雄首相に打開策はあるのか。首相経験者の菅直人衆院議員は「出直しできないのなら党を解散せよ」と岸田自民党をぶった切った。
この日、JR三鷹駅北口で武蔵野市長選に出馬する前同市議の笹岡裕子氏が出陣式を行った。無所属だが、支援をする立憲民主党や共産党の関係者、前市長の松下玲子氏も駆けつけた。一方、もう一人の候補は自公の推薦を受ける小美濃安弘氏。自民党の前同市議で、今回は無所属で挑む。
無所属同士の戦いとはいえ、事実上の与野党一騎打ちの様相を呈している。また、裏金問題が地方の選挙に影響があるのかを見極める機会になるということで注目度も高い。
笹岡氏の出陣式には地元である東京18区を地盤とする菅氏も参加。菅氏といえば当選14回を数える大ベテランで、地盤のない叩きあげながら、首相にまで上り詰めた。一貫して非自民党の立場で、国会でも自民党に対して厳しい姿勢で問題があるたびに追及してきた。
そんな菅氏から裏金問題はどう見えるのか。直撃すると菅氏は「自民党の一番悪いところがこれほどまでに構造的に広がっているということは、私も多少のウワサは聞いていたが、改めてビックリした」とさすがに驚いていた。
首相経験者として、今の岸田氏はどのような心境にあると思うか。「両面ある。安倍派が力を落としたことである種、リーダーシップが取りやすくなった。もう半面は自民党の長い歴史の中でこういうことが続いてきたという本質的な重い責任をどう感じるのかということ。どう出直すのかが問われている」。安倍派という重しがなくなる利点があるものの、党の再生という重圧もあると指摘した。
共同通信社が16、17両日に実施した全国世論調査によると、岸田内閣の支持率は22・3%と過去最低となった。内閣崩壊のピンチにある岸田氏は裏金問題の解決に「火の玉になる」と意気込んでいる。
菅氏は「岸田氏に頑張ってもらいたいと思うけど、岸田氏にそれだけの度胸と力があるのかというと、やや不安ですね。岸田氏の力だけでは今の自民党の体質を根本から変えることはできないので、国民的な運動が必要だと思う」と、岸田氏の力量を不安視し、国民が裏金問題により強い関心を持つことが大事だとした。
岸田氏が問題を解決できないのであれば、国民の政治不信は募るばかり。「(裏金問題は)自民党政治そのものが、カネによって完全に左右されているということだ。それがこんなにもはっきりとしてきた以上は、自民党はある意味で党を解散するくらいの覚悟でやってもらわないといけない。出直しできないような政党であれば『党を解散しろ』と私は主張したい」と、衆議院の解散どころか自民党の解散も考えるべしと訴えた。
選挙への影響も避けられない。武蔵野市長選が終わった後も全国各地で選挙が予定されている。都内では来年1月に八王子市長選が控える。
「大なり小なり自民党への批判が候補者に向かうし、向かうべきだと思う」(菅氏)
岸田氏の聞く力は菅氏の意見を受け入れるのか。












