実力は本物だ。大相撲九州場所7日目(18日、福岡国際センター)、幕内豪ノ山(25=武隈)が大関貴景勝(27=常盤山)を撃破。貴景勝との押し合いで一歩も引かず、相手が引いたところで一気に前へ出て寄り切った。埼玉栄高の先輩に完勝した取組後は「押し負けないように、引かずに前に出ようと思った。自分の相撲をしっかり取れたので良かった」とうなずいた。

 破壊力満点の突き押しに加えて、常に真っ向勝負を貫く相撲スタイル。角界内の評価も急上昇中だ。5日目は大関豊昇龍(24=立浪)と対戦。豊昇龍が立ち合いで見せた〝じらし行為〟が物議を醸す一方で、大関が豪ノ山の圧力を警戒するあまり、立つタイミングを逸したとの見方もある。

 日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)も「豪ノ山は馬力があって、上位にとっては嫌な相手。豊昇龍にしても、立ちづらそうにしていた」と指摘。その上で「絶対に(真っすぐ)当たっていくんだという相撲で、けれん味がない。要領よく勝とうとしない姿勢がいい」と25歳の若武者を絶賛している。

 協会トップの言葉通り、6日目には大関霧島(27=陸奥)を倒し、この日の貴景勝と看板力士を連破。幕内3場所目にして、早くも大関陣にとって脅威の存在となりつつある。その豪ノ山は8日目以降へ向けて「場所はまだあるので。残りも気を引き締めていければと思います」。期待株の今後に注目だ。