日大アメリカンフットボール部の薬物事件を巡り、新たな波紋が広がっている。警視庁は16日に麻薬特例法違反容疑で4年生部員を逮捕。同部からの逮捕者は2人となった。しかも、捕まった部員同士は昨年度に東京・中野区の部の寮で同部屋だったことや、SNS上で大麻に関する情報をやり取りしていたことも新たに判明した。
そうした中、日大は薬物問題が表面化した8月以降も、高校生に対する勧誘活動をしていたことが取材で明らかになった。アメフト関係者は「1か月ほど前に対面で(日大の)中村敏英監督と高校の監督、日大への進学を希望していた学生で面談を行った」と証言。大学への批判の声が高まるさなか、中村監督は「日大に来てください」と熱心に加入を呼びかけていたという。
ただ、騒動の渦中にある大学へ進学することにはリスクも伴う。就職活動への影響や、最悪の場合は部が消滅してしまう可能性もあるからだ。その高校生は、日大に在学する先輩部員からも「来ない方がいいよ」と助言を受け、最終的に他大学への進学を決断。前出関係者は「(日大は)まだリクルーティング活動をするのかと、はなはだ疑問だった。ほとぼりが冷めれば、また(アメフト部が)活動できると思っているのでは」と首をかしげた。
一方で、日大への進学を決める高校生も一定数存在する。同関係者は「数週間前に、関東の強豪校から何人か(日大に)行くような話を聞いた」と明かす。その背景には、経済的な事情もあるようだ。「(日大に進学すれば)授業料とか一切のお金がかからない。(リーグの)2部、3部のチームからスカウトされても、授業料が半額程度にしかならない」(同関係者)。大学日本一に輝くこと21回を誇り、学生数でもトップに立つマンモス校。受け入れ態勢が整っている環境は、魅力的に映ることも確かだ。
いずれにせよ、日大の薬物問題は進学を控える高校生の選択にも暗い影を落としている。名門を揺るがす一連の騒動は、まだまだ収まりそうにない。












